
インドで20代の女性が新兵募集の体力試験中に倒れ、病院に搬送される途中の救急車内で集団強姦を受けたと訴える事件が発生し、地域社会に激しい怒りが広がっていると、26日(現地時間)「NDTV」や「ヒンドゥスタン・タイムズ」などが報じた。
報道によると、事件は24日、インド北部ビハール州ブッダガヤにあるビハール軍警察署で行われた郷土防衛軍の新兵募集体力試験で発生したという。
この日、試験には約700人の志願者が参加していたが、そのうちの一人である26歳の女性が、試験中に熱中症のような症状を示して意識を失い倒れた。主催者は直ちに、現場に待機していた救急車で女性を近隣の大学病院へ搬送するよう手配した。
しかし病院に到着後、意識が半ば回復した女性は、搬送中の救急車内で複数の男による性的暴行を受けたと救急外来の職員に訴えたのだ。
病院側は直ちに警察に通報し、地元警察は事件を受理するとともに捜査に着手した。
特別捜査委員会を編成して調査を行った結果、問題の救急車は病院までの約3.5km(車で10分ほど)の距離を、異常に長い時間をかけて移動していたことが判明した。防犯カメラの映像からは、救急車が規定ルートを逸脱して走行していた様子も確認されたという。
容疑者の身元を特定した警察は、救急車の運転手であるビナイ・クマールと、被害女性と同乗していたアジット・クマールの2人の男を逮捕した。
警察は、被害女性が「救急車内には3~4人の男がいた」と証言していることから、警察は他にも事件に関与した人物がいる可能性を視野に入れて捜査を進めている。
また、被害者の家族は「体力試験の現場には女性応募者しかいなかったにもかかわらず、搬送の際に女性職員が1人も同乗していなかった」と指摘した。警察は女性職員が同行しなかった理由についても調べを進めているという。
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