
「球が少し甘くなった」
LAドジャースの山本由伸が19日(日本時間)、米コロラド州デンバーのクアーズ・フィールドで行われたコロラド・ロッキーズ戦に先発登板。7回103球を投げ、4安打(1本塁打)、2四球、6奪三振、3失点でマウンドを降りた。
MLB入りの際に投手史上最高額を更新した山本は、昨季は怪我でフルシーズンを投げ切れなかったものの、今季は健康を取り戻しキャリアハイを狙うシーズンを送っている。この日はリーグ屈指の弱小チームとされたコロラド相手に11勝目を狙ったが、終盤に痛恨の一発を浴び、白星には届かなかった。
序盤は快調だった。1回は上位打線を三者凡退に仕留め、2回には打線の援護点を受けてさらにギアを上げた。ところが3回、四球と安打でピンチを招くと、ライアン・リッターに同点の2点タイムリーを浴びた。それでも崩れず、後続をすべてゴロで打ち取り、4回以降も安定した投球を続けた。


流れを維持したまま迎えた6回まで無失点。だが7回、ジョーダン・ベックを三振に仕留めた直後、エゼキエル・トーバに投じた93マイル超の直球が真ん中に入り、同点ソロ弾となった。続く四球と安打で一、三塁のピンチを背負ったが、ここは粘って失点を防ぎ、クオリティスタートを達成。それでも、この一発が試合の流れを変えてしまった。最終的にドジャースは9回裏にサヨナラを許し、敗戦となった。
試合後、山本は「体調は良く、しっかり練習もできていた。3失点したが全体的な感覚は悪くなかった」と振り返りつつ、7回の被弾については「それまではいい流れで抑えていたが、打たれた球が少し甘く入ってしまった」と悔しさをにじませた。
とはいえ内容自体は悪くなかった。標高1600mの高地に位置し、打球が飛びやすいクアーズ・フィールドで、山本は21アウトのうち12個をゴロで奪い、狙い通りの投球を展開。「今日は色々な配球パターンを試した。特にシンカーとツーシームを内角に多めに投げ、多くのゴロを生んだ」と手応えを語った。

最後に「同点にはされたが、逆転を許さずに投げ切れたのは良かった。自分に集中して、一戦ごとにベストパフォーマンスを出すよう努めたい」と気持ちを引き締めた。
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