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「本当に良かった」心臓が体外に出て生まれた少女、7年の闘いの末に奇跡の胸部再建手術成功

竹内智子 アクセス  

世界初の希少な心外性心臓症の子ども、英国で8時間に及ぶ大手術に成功

引用:英国レスター・グレンフィールド病院
引用:英国レスター・グレンフィールド病院

心臓が体の外に露出した状態で生まれた少女が、7年間にわたる医療的準備の末に、革新的な胸部再建手術に成功した。彼女はイギリスで初めて、超希少な先天性疾患「心外性心臓(ectopia cordis)」を克服した症例として記録された。

英紙「ザ・サン」などの報道によると、現在7歳のバネロピー・ホープ・ウィルキンスさんは、2017年11月にイングランド・レスターのグレンフィールド病院で帝王切開により誕生した。胎児のとき、妊娠9週目の超音波検査で心臓が胸部の外に位置する「心外性心臓」が判明した。

心外性心臓とは、心臓が通常の肋骨と胸骨の内部に収まらず、完全または部分的に外部へ露出した状態を指す。バネロピーさんの場合、心臓はわずかな皮膚層の下にあるだけで、胸骨や肋骨などの骨による保護が全くなかった。

当時、医療チームは生存の可能性を「ほぼゼロ」と判断し、母親のナオミ・フィンドレーさんに妊娠中断を勧めた。

しかしナオミさんと夫のディーン・ウィルキンスさんは諦めなかった。800万分の1という極めて低い確率を乗り越え、バネロピーさんはこの世に生を受けた。心臓が体外に露出したまま生まれた彼女と医療チームの長い闘いが始まった。バネロピーさんは7年間、肋骨や胸骨といった保護構造がないまま、薄い皮膚膜のみで心臓を守りながら生き続けてきた。

7年間にわたり準備された「胸部再建手術」…ECMOで心肺機能を一時代替

レスター大学病院NHS財団に所属する医療チームは、7年間にわたりバネロピーさんの成長と心臓の状態を綿密にモニタリングしてきた。その結果、成長に伴い外部に露出した心臓を保護するため、胸部を再構成する大手術を計画した。

そしてついに、レスター・ロイヤル・インファーマリー傘下の「イースト・ミッドランズ先天性心疾患センター」にて、8時間におよぶ複合手術が実施された。

手術では、患者を体外式膜型人工肺(ECMO)に接続し、心臓と肺の機能を一時的に代替。そのうえで、薄い皮膚膜の下にあった心臓を慎重に分離し、両側の肋骨を「緩やかに切開(bilateral osteotomy)」して前方に引き出し、新たな胸部前面を形成する手法が採られた。

手術チームは、小児外科専門医ニティン・パトワダン氏、先天性心臓外科専門医イケナ・オメジェ氏、そしてロンドンのグレート・オーモンド・ストリート小児病院(GOSH)所属の胸部外科専門医ナガラジャン・ムティル氏の連携により構成された。

「7年の待機の末に実現した奇跡」…最悪の事態も覚悟していた

母親のナオミさんは「手術の前にバネロピーと別れの挨拶を交わし、最悪の事態も覚悟していた」と涙ぐみながら語った。「しかし、手術を終え、近づいてくる医師たちの表情を見た瞬間、成功を確信した」とも述べた。

「医師たちが成し遂げたことは本当に奇跡的だ。バネロピーは毎日、私に勇気を与えてくれる存在だ。彼女は強く、勇敢で、心から誇りに思う」と語った。

先天性心臓外科専門医のオメジェ医師は、「バネロピーは世界的にも前例がほとんどない非常に稀なケース」とし、「多様な技術を融合させて手術を完遂したことは、チーム全体にとっても大きな達成感となった」と話した。

また、小児外科専門医のパトワダン医師は「イギリスで初めて実現された画期的な手術事例が、バネロピーを通して可能になった」と述べ、「病院と患者の双方にとって重要なマイルストーンであり、彼女の早期回復を心から願っている」と付け加えた。

生存率10%未満の超希少奇形・心外性心臓

心外性心臓(Ectopia Cordis)は、心臓が胸郭の外に飛び出してしまう極めて稀な先天性奇形であり、出生10万人あたり5人未満とされる極めて稀な疾患である。心臓が外部に露出しているため、感染・外傷・循環器異常などの影響により、ほとんどの症例で出生直後に死亡することが多い。

文献上で報告された生存例も世界的にごくわずかであり、イギリスではバネロピーが初の生存例として公式に記録された。

竹内智子
takeuchit@kangnamtimes.jp

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