
先月、ネット上で「レンタル怖い人」サービスが話題になった。威圧的な外見の人物を有料で貸し出すこのサービスは急速に注目を集めたが、開始からわずか1か月も経たないうちに突如サービス終了を発表し、姿を消した。
「レンタル怖い人」サービスが知られ始めたのは、先月末のことである。22日、同サービスの公式「X(旧Twitter)」アカウントに投稿された最初の記事は、「『レンタル怖い人』は『怖い人』をレンタルするサービスです。いじめ、不倫、近隣トラブルなど、対人関係の問題解決にご利用いただけます。相談は無料ですので、LINEでお気軽にお問い合わせください」とサービスを説明した。この投稿がオンライン上で急速に広まり、口コミが広がった。
このサービスは公式ホームページでも積極的に宣伝された。ホームページによると、「怖い人」が問題の相手と直接会うため実際に解決が可能、弁護士や探偵など時間のかかるサービスと異なり短期間で解決、弁護士や探偵などの他のサービスと比べ圧倒的に安価で明確な料金体系の3点がサービスの強みとされている。サービスの利用料金は30分で2万円、3時間で5万円となっている。時間を延長する場合、30分ごとに1万円が追加される。成功報酬は別途設定されていない。
では、「怖い人」とはどのような人物なのか。運営者側の説明によると、30〜50代の男性スタッフが常駐しているという。ホームページには男性スタッフ3名の写真も公開されているが、個人特定を防ぐため、顔とタトゥーにはモザイク処理が施されている。運営者は「本サービス・スタッフは反社会的勢力とは一切関係がない」と強調し、「脅迫など違法行為に利用されると判断した場合、サービス提供を中止する」と述べている。
ホームページに公開された実際の利用者の声を見ると、「職場でいじめを受けているので、軽視されないよう飲み会の席に偶然出くわしたように現れて友人のふりをしてほしい」と依頼した利用者は、サービス利用後「職場の人々の態度が変わった」と報告している。また別の利用者は「夫の不倫相手との話し合いの場に同席してほしい」と要請し、サービスのおかげで不倫が始まった時期や会った回数など詳細な情報を引き出すことに成功したという。
このようにサービスを熱心に宣伝し、SNSを通じてネットユーザーとコミュニケーションを取っていた運営者は、先月の31日に突如「諸事情により本サービスは終了しました」と発表した。突然の運営中止に対し、ネットユーザーからは「メンタルが弱いな」、「もっと怖い人が現れたんじゃないか」、「色々とサービスについて考えて楽しんでいたのに残念だ」、「面白いのになぜやめるんだ」などの反応が寄せられた。
一部では「サービス提供に必要な法的手続きを踏んでいなかったのではないか」という推測も出ている。運営終了の投稿は1日で2,800万回以上閲覧され、再び話題を呼んだが、サービス側からの追加説明はまだされていない。
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