
フィンランドの4期国会議員が、10代の頃から政界入りするまで売春で生計を立てていたと告白した。
左翼同盟所属のアンナ・コントゥラ議員(48)は、6日(現地時間)ヘルシンキ・サノマット紙とのインタビューで「16歳から経済的困窮により『性労働者』になった」と語った。
コントゥラ議員は1993年、16歳の時に住んでいた都市の新聞に「ボイクカ」という偽名で「デート相手募集」の広告を出し、売春を始めた。だが、その期間は2年足らずで、最初の結婚を機にやめたという。
しかし、最初の夫と別れた後、再び売春に手を染めた。当時、コントゥラ議員にはすでに2人の子どもがおり、タンペレ大学で社会学を学んでいた。
現在、国会議員であり社会学博士でもあるコントゥラ議員は、これらの経験を綴った自伝『パンとバラ』の刊行を控えている。自伝に対する反応については「全く気にしていない」と語り、当時の経済的困窮の中では合理的な選択だったと振り返り、売春の経験が政治活動にも役立ったとの見方も示した。
フィンランドでは売春は合法とされているが、18歳未満との売春行為は刑事罰の対象となる。ただし、コントゥラ議員が売春を始めた当時は、16歳であっても性的合意があれば処罰の対象外とされていた。
自伝には当時の状況が詳しく記されており、家族や親族、同僚らへのインタビューも収録されている。また、一時は恋人関係であったとされる社会民主党のキモ・キジュネン元議員(74)が、コントゥラ議員との性的関係について言及したということも伝えられた。

コントゥラ議員は2011年から左派連合の国会議員として活動している。2005年から2017年まではタンペレ市議会議員を務め、2022年からはピルカンマー地域の代表議員として活躍している。しかし、2027年総選挙には出馬しない意向を表明した。
著書も多数ある社会学者でもあるコントゥラ議員は『赤い脱出-フィンランドの性労働に関する研究』で博士号を取得した。人身売買や買春は犯罪とみなすべきだが、売春自体は犯罪とみなすべきではないという立場を示している。
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