火鍋の鍋に小便した中国の10代、両親に約約4千万円超の賠償命令

中国・上海の火鍋チェーン店で17歳の少年2人が鍋の中に小便をする事件が発生し、少年の両親に総額約4,500万円の損害賠償を支払うよう命じる判決が下された。未成年の不適切な行為に対する保護者の監督責任を改めて強調した判例として注目されている。
英BBCや香港紙ザ・スタンダードなどによると、上海市黄浦区裁判所は12日、2人の少年タンとウーの両親に対し、火鍋チェーン「海底撈(ハイディラオ)」へ220万人民元(約4,535万3,948円)を賠償するよう命じた。
賠償額の内訳は、営業損失と評判の失墜による損害200万人民元(約4,122万5,586円)、調理器具の損傷や清掃費13万人民元(約267万9,367円)、さらに弁護士費用7万人民元(約144万2,736円)などとされる。
裁判所は「両親が未成年の子どもに対する監護義務を十分に果たさなかった」と判断した。また、少年2人とその両親ら被告計6人に対し、指定されたメディアに謝罪文を掲載するよう命じた。
事件は今年3月、上海・外灘地区にあるハイディラオの店舗で発生した。少年らが火鍋の鍋に小便をする様子を捉えた動画がネット上で拡散し、大きな社会的批判を呼んだ。2人は直後に警察から行政処分を受けた。
汚染された料理を実際に客が口にしたかは確認されていないが、ハイディラオは事件発生直後に当該店舗の全ての調理器具や食器を新品に交換した。
さらに事件発生から13日間、来店した全ての客に対し、食事代を全額返金し、追加で10倍の補償金を支払った。
ハイディラオはブランド価値の毀損や営業への打撃により最大2,000万人民元(約4億1,213万8,010円)の損害を被ったとして訴訟を起こして、法廷闘争を続けている。
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