
メキシコで妊婦を誘拐し臓器を摘出、胎児を売買するという凄惨な犯罪を繰り返していた麻薬カルテルの首領が、警察当局に逮捕された。
米国国家情報局(ODNI)傘下の国家テロ対策センター(NCTC)は9月25日(現地時間)、米国とメキシコの合同捜査チームが同月2日、メキシコ北部シウダー・フアレスで新生児の人身売買に関与していたカルテルの首領、マルタ・アリシア・メンデス・アギラール容疑者を逮捕したと発表した。
アギラール容疑者は、ハリスコ州を拠点とする「ハリスコ新世代カルテル(CJNG)」の構成員で、人身売買組織を率いていた。貧困層の妊婦を標的にした残虐な手口から、「女悪魔(ラ・ディアブラ)」の異名で知られていたという。
ODNIによれば、アギラール容疑者は殺害した妊婦から違法に臓器を摘出し、取り出した胎児を米国人のカップルに最大25万ペソ(約199万8,500円)で売り渡していたとされる。
NCTCのジョー・ケント長官は「テロ組織が資金調達のために収入源を多角化する中で行われた犯罪の一つだ」と述べ、「今回の逮捕は、罪のない女性や子どもたちの命を守る結果につながった」と語った。
CBSニュースによると、アギラール容疑者は米テキサス州エルパソの国境の対岸に位置するシウダー・フアレスで拘束され、現在も身柄を拘留されている。
今回の作戦には、米連邦保安官局(USMS)、国務省外交保安局(DSS)、連邦捜査局(FBI)、米税関・国境警備局(CBP)のほか、メキシコの法執行機関および女性特別検察庁が共同で参加した。
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