パシフィック・パリセーズ付近の登山道にて放火
31人死亡、6,800軒以上の住宅焼失
ChatGPTに残された犯行自白の記録により逮捕

今年1月、アメリカ・ロサンゼルス(LA)一帯を焼き尽くした「パシフィック・パリセーズ山火事」が、人工知能ChatGPTまで利用した放火犯の仕業であったことが判明した。米国史上最悪の山火事として記録されたこの事件の真犯人が、9か月ぶりに逮捕され、衝撃が広がっている。
米連邦検察は10月8日(現地時間)、フロリダ州メルボルンにおいてジョナサン・リンダークネヒト(29)を逮捕し、「放火による財産損壊」容疑で起訴したと発表した。彼は当時、ウーバーの運転手として乗客を乗せた直後、LAの高級住宅街パシフィック・パリセーズ付近の登山道で火を放ったとされる。
検察によると、リンダークネヒトは放火後、車を停車させ炎を撮影。その映像を繰り返し再生しながら「911に通報しようとしたが、通信状態が悪く失敗した」と主張した。しかし、すでに近隣住民の通報により消防隊が出動した後であった。
火災は当初は鎮火されかけたが、7日後に強風により再燃し、LA全域に拡大。この火災で31人が死亡し、6,800軒以上の住宅が焼失。被害額は530億ドル(約8兆691億5,220万円)に達した。メル・ギブソン氏やパリス・ヒルトン氏など、ハリウッド有名人の邸宅も全焼した。
捜査の結果、さらに衝撃的な事実が明らかとなった。リンダークネヒト氏は放火直後、ChatGPTに「タバコが原因で火事が発生した場合、自分の責任になるか?」と入力していたことが確認された。また、過去には「聖書を燃やしたときに解放感を覚えた」と書き込み、昨年にはChatGPTを使って「森が燃え、人々が逃げ惑う場面」の画像を生成していたことも確認された。
ビル・エシリー連邦検事は「一個人の無謀な行動がLAの歴史において最悪の惨事を引き起こした」と述べ、「デジタル時代の放火犯罪は新たな次元へ進化している」と警告した。
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