
ブラジルの高層アパートで火災が発生し、母親と従弟を救うため室外機の支持台にぶら下がった20代女性が話題を呼んでいる。
G1など現地メディアは15日午前(現地時間)、ブラジル南部パラナ州カスカベルのアパート13階で火災が発生したと16日に伝えた。
弁護士のジュリアニ・スエレム・ビエイラ・ドス・レイスさん(28)は当時、母親(51)と従弟(4)と共に就寝中だった。
火の手が上がると、ジュリアニさんは窓の外に身を避け、室外機の支持台にぶら下がったまま母親と従弟が下階に避難できるよう手助けした。
ジュリアニさんは普段からクロスフィット(短時間で複数の動作を行う運動)を楽しみ、アウトドア活動を頻繁に行う活発な性格で知られていた。
友人のジェフェルソン・エスポジトさんは「ジュリアニは常に運動で体を鍛え、友人たちとアウトドア活動を楽しんでいた」と語った。さらに「彼はいつも実践的で問題解決能力に長けていた。ジュリアニを知る人なら、今回の行動も驚くことではないだろう」と付け加えた。
しかし、救助の過程でジュリアニさんは重傷を負った。
体の70%近くに火傷を負い、大量の有毒ガスを吸引した。西パラナ大学病院の集中治療室に入院中で、近く火傷専門病院に転院する予定だ。
母親と従弟も重体だ。母親は顔と腕、脚に重度の火傷を負い、呼吸器の損傷も確認された。従弟も顔、手、臀部、脚に火傷を負った。
また、救助活動中に消防士2人が腕や手などに火傷を負い、病院に搬送された。
一方、当該アパートは現在、施設点検のため立ち入り禁止となっている。現場調査の結果、火元はキッチンとリビングの間と推定されている。警察は放火の容疑はないとしている。
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