
ナイジェリアの高速道路でタンクローリーが横転して爆発し、約30人が死亡する事故が発生した。
21日(現地時間)、AFP通信やロイター通信によると、事故はナイジェリア中西部ナイジャ州のビダとアガイの間を結ぶ高速道路上で起きたという。
ナイジャ州連邦道路安全隊(FRSC)によれば、タンクローリーが道路上でスリップしてガソリンを撒き散らし、その直後に引火した。ロイター通信は、この事故で少なくとも35人が死亡したと伝えている。
また、数十人の負傷者が近隣の病院に搬送されたという。
ナイジェリア国家緊急管理庁(NEMA)の関係者はAFP通信に対し「燃料を積んだトラックが横転して漏れ出した燃料を、住民たちが汲み取ろうと集まったところ、トラックが爆発して炎上した」と説明した。死者は29人、負傷者は42人に上ると明らかにした。

ナイジェリアでは、石油製品を輸送するパイプラインの整備が進んでおらず、ガソリンなどを主に陸路で運ぶため事故が頻発している。道路の管理状態が悪く、スピード違反や交通法規の軽視が多いことも背景にある。さらに、事故が起きると住民が燃料を持ち帰ろうとして現場に殺到するケースが後を絶たないという。
AFP通信によると、ナイジェリアのボラ・ティヌブ大統領が2023年5月に就任後、燃料補助金を廃止したことで、国民がガソリンを確保しようと危険を冒す状況が広がっているという。
今年3月には首都アブジャ近郊の高速道路で火災を起こしたタンクローリーに車両が相次いで衝突し、10人が死亡した。1月にも同じナイジャ州でタンクローリーが横転し、燃料を集めていた住民が爆発に巻き込まれて少なくとも98人が死亡している。
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