水泳大会女子種目を圧倒的に制覇してきた米国の水泳選手アナ・カルダス(47)が、性別確認検査を拒否したことにより、2025年10月に世界水泳連盟から5年間の出場停止処分を受け、2022年6月から2024年10月までのすべての競技成績も抹消された。

フォックス・ニュースによれば、世界水泳連盟の倫理委員会はカルダスを「虚偽の情報提供および男女競技カテゴリー基準違反」の疑いで調査し、最終的に懲戒処分を確定したという。
世界水泳連盟は性別参加資格に関する方針を変更し、2022年からはトランスジェンダーの女性選手が女子部門に出場するためには、思春期第2段階以前、または12歳以前に性別適合手術を完了している必要があると定めている。これに伴い、カルダスの出場資格について調査が進められたが、本人が性別確認検査を拒否した。
カルダスは検査拒否の理由として「染色体検査は侵襲的かつ高額で、保険も適用されず、不要な手続きだ」と主張していた。

カルダスは昨年4月末にテキサス州サンアントニオで開催されたUSマスターズ水泳大会に出場し、女子45歳から49歳部門の個人種目5種目すべてで優勝した。だが、他の女性選手を大差で圧倒する様子が拡散され、公平性を巡る論争が巻き起こった。
当時、カルダスと競った選手のウェンディ・エンダーリーは「カルダスの出生時の性別を知らなかったため、裏切られた気分だった」と述べ、今回の決定を歓迎した。また「女性を装った男性たちとの競争を強いられていた女性たちが、正当な評価と賞を取り戻せたことに嬉しさを感じる」と語った。
カルダスは過去、男性水泳選手時代には「ヒューゴ・カルダス」の名で活動していた。
女性スポーツ独立委員会(ICONS)は「カルダスの記録は他の女性選手と比べ物にならないほど圧倒的であった」とし「単にテストステロン抑制治療を受けたという理由で、生物学的男性が女子競技部門に参加するのは不当である」と批判した。
出場停止処分の発表後、カルダスは自身のSNSで連盟の決定を理解し受け入れると述べるとともに「今回の出場停止措置は私のプライバシーを守るための選択であり、侵襲的な検査を望まない女性たちのための代償だ」と主張した。














コメント0