妻に薬を盛り「少なくとも82人の男に著しく不適切な行為をさせた」夫、動画をSNSに投稿…ドイツで裁判開始
「フランスの『ペリコ事件』と酷似」

10年以上にわたり妻に薬物を投与し、数十人の男性から著しく不当な扱いを受けさせていたとされるスペイン出身の男に対する裁判がドイツで始まった。この内容は12日(現地時間)、ビルト紙が地元メディア「アーヘナー・ツァイトゥング」を引用して報じた。
ドイツ西部ノルトライン=ヴェストファーレン州アーヘン地方裁判所で4日に開かれた初公判には、被告フェルナンド・S(61)がTシャツのフードを深くかぶり、顔を隠した状態で出廷した。
検察によると、フェルナンドは2009年から昨年春にかけて妻に薬物を盛り、重大な強要行為を繰り返した疑いが持たれている。被害者は薬物を投与された状態で、少なくとも82人の男性から過度な接触行為を強いられたことが確認された。
さらにフェルナンドは、自身が妻に深刻な暴力的行為を加える様子などを撮影し、Telegramのグループチャットなどに拡散したという。不適切な状況を記録したこれらの映像は数千人に共有され、その一部は実際に犯行に加わったとみられている。
フェルナンドはここ7年間、アーヘン北部アルスドルフの学校で管理人として勤務していたが、今年2月に逮捕され、現在も拘留されたまま裁判を受けている。
裁判は弁護側の申請により非公開で進められているが、フェルナンドは法廷で大部分の容疑を認めたと伝えられている。

ビルト紙は今回の事件について、フランスで起きた「ペリコ事件」と驚くほど類似していると指摘した。
ペリコ事件とは、フランス人の男ドミニコ・ペリコが2011~2020年にかけて妻ジゼル・ペリコに繰り返し薬物を投与し気絶させた後、50人以上の男性を呼び寄せて重大な強要行為を受けさせた事件で、フランス社会に大きな衝撃を与えた。
その後、ドミニコは重大な強要行為に関する罪などで有罪判決を受け、懲役20年が言い渡された。被害者のジゼルは「恥じるべきは加害者だ」と述べ、裁判の公開を求めて多くの支持を集めたほか、フランス最高位の勲章を授与されたとされている。













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