
韓国中部の世宗市(セジョン市)にある歯科医院が、数百万ウォンから数千万ウォンに及ぶ前払いの治療費を返金しないまま営業を中止し、被害者らによる告訴状の提出が相次いでいる。
世宗南部警察署によると、この歯科医院の院長に対し、詐欺および背任の容疑で処罰を求める告訴状が4日午前10時時点で計49件受理された。被害者は51人で、告訴状に記載された被害額は総額約2億ウォン(約2,200万円)に上る。歯科医院が先月26日に突然営業を中止した時点での告訴件数は12件だったが、その後約1週間で37件が追加で受理された。
告訴人らによれば、当該歯科医院が「院長の個人的な事情」を理由に、最近来院した患者に対して治療の遅れを案内した後、突如として治療中止の案内文を掲示したという。案内文には「治療費を前払いし、まだ治療が完了していないお客様は、下記の連絡先にご連絡いただければ、補償など今後の対応についてご案内します」と記載されており、特定の法律事務所の連絡先が記載されていた。しかし、告訴人らは、今後院側が破産申請に踏み切る可能性があるとの噂を聞き、警察に告訴状を提出するに至ったとされる。
告訴人の中には、家族全員分の歯科治療費として数千万ウォンを一括で支払ったものの返金されなかったケースや、インプラント施術のために抜歯だけ行った後、肝心の治療は受けられないまま放置されたケースもあるという。
警察は告訴人からの事情聴取を進める一方で、院長の法律代理人らを通じて経緯を把握したうえで、本格的な捜査に着手する方針だ。世宗市保健所の関係者は「院長が入院して休業中という話は聞いているが、廃業申請は提出されていない」と伝えた。













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