
駅や商業施設などで問題となっている女性の長時間のトイレ待ちを解消するため、政府が策定を進めているトイレに関するガイドラインが、来月にも確定する見通しだと、東京新聞が19日報じた。
これに先立ち、国土交通省は先月13日、トイレの設置数の基準などを盛り込んだガイドライン案を初めて公表し、26日まで意見募集を行っている。ガイドライン案では、男女の利用者数が同程度の施設について、女性用便器の数を男性用より多く設けることで、男女の待ち時間をおおむね同程度とすることを目指すとしている。
男女差を考慮しない便器数の配置により、駅や商業施設などでは男性用トイレは比較的空いている一方、女性用トイレの前に長い列ができる光景がしばしば見られる。
この問題は昨年6月、国会でも取り上げられ、石破茂前政権がガイドラインの策定に着手した。その後、同年11月からは有識者会議が開かれ、先月には国土交通省がガイドライン案を公表した。
ガイドライン案では、女性は衣服の着脱や生理時の対応などに時間を要するため、男性に比べてトイレの利用時間が長くなり、結果として待ち時間が長くなりやすいと指摘している。また、女性がトイレ利用のために長時間待たされる現状について、「社会・経済面で少なからぬ機会損失が生じている」との見方も示された。
さらに、男女別の区画を隔てる壁を可動式とするほか、入口の表示を切り替えるなどの対応策を例示し、「実現可能な措置から段階的に導入していくことが重要だ」としている。
一方、東京新聞は「ガイドラインに法的拘束力はなく、対応するかどうかは施設管理者などの判断に委ねられる」とし、トイレ環境の改善がどこまで進むかは見通しにくいと伝えた。国土交通省のガイドライン案にも、「トイレ環境は直接的な収益を生み出しにくく、積極的な整備を促すインセンティブが働きにくい側面がある」との分析が盛り込まれている。
ジェンダー問題に詳しい、京都光華女子大学の加藤千恵名誉教授は、「鉄道の女性専用車両も当初は女性優遇との批判があったが、痴漢などの犯罪防止の観点から導入された」と述べ、「女性用トイレの待機列についても『社会全体の問題』という認識が広く共有されれば、環境整備は進むだろう」と強調した。













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