
いたずら半分で殺虫剤に火をつけた20代男性の軽率な行動が、台湾の大型スーパーを焼け跡に変えた。被害額は約20億5,000万円を超えると推定され、台湾桃園地方裁判所はこの男性に対し、約490万6,000円相当の賠償を命じる判決を下した。
台湾のTVBSなどは3日、2023年12月3日午前3時ごろ、当時20歳だった郭さんが2人の友人とともに、台湾・桃園市(とうえん市)のスーパー「カルフール」を訪れたと報じた。地下1階の洗剤・清掃用品コーナーを見て回っていた郭さんは、陳列棚に置かれた殺虫剤の缶を手に取ると、ライターの炎に殺虫剤を吹きかける危険ないたずらを始めた。
その瞬間、大きな炎が噴き出した。郭さんは驚き、ノズルに火種が残っていないか確認することもなく、殺虫剤の缶を慌てて棚に戻し、その場を離れた。それからわずか9分後、残り火が周囲の殺虫剤に燃え移り、連鎖的な爆発が発生して、店内全体が瞬く間に炎に包まれた。
この火災で建物の構造部分が大きな損傷を受け、店内の商品も焼失したり、使用できない状態になったりした。同店舗に出店していたコーヒーショップも被害を免れることはできず、全体の被害額は、推計4億2,000万台湾ドル(約21億3,000万円)に達したという。
保険会社は郭さんを相手取り、代位求償訴訟を起こした。
当初の請求額は400万台湾ドル(約2,028万8,000円)を超えていたが、保険会社が公認鑑定人を通じて実際の被害状況を精査した結果、損害賠償額は97万9,326台湾ドル(約496万5,000円)と算定された。
郭さんは法廷で、保険会社側の請求を全面的に認めた。桃園地方裁判所は、郭さんに対し97万9,326台湾ドルを支払うとともに、訴状が送達された翌日から完済日まで年5%の利息を上乗せして支払うよう命じた。
一方、検察は、郭氏が炎に驚き、とっさに缶を棚に置いたものとみて、故意に放火する意図はなかったと判断した。事件直後、郭さんが現場から逃げず、警察の取り調べに対して自ら犯行を認めた点も考慮されている。これを受け、裁判所は郭さんに対し、懲役6か月の判決を下す一方、一定の罰金の支払いによって刑を代替できる措置も認めている。














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