
中国で大学院に通う20代の男性が、2人の子どもを持つ40代の男性教授との不倫関係を暴露し、波紋を広げている。
28日(現地時間)サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)によると、北京工科大学大学院の男子生徒が、同大学に所属する男性教授と2022年から関係を続けてきたと明かしたという。
大学院生A氏(24)は、2021年に学部生として受講した授業で教授B氏(46)と初めて出会ったとされている。既婚で2人の子どもがいるB氏は、当初からA氏に関心を示し、チャットを送ったり夕食に誘うなどして、プライベートでも親密さを深めていったという。
B氏は、自身の学会論文にA氏の名前を記載したり、大学院の面接で出題される質問を事前に伝えるなどして、進学の後押しをした。また、新型コロナウイルスの影響で面会が厳しく制限されていた時期には、歯の痛みに悩んでいたA氏のために薬を渡すなど、個人的な関わりを深めていったとされている。
A氏は「2022年9月頃、B氏は自身が同性愛者であるかどうかを確認したうえで、気持ちを伝えてきた」と説明した。2人はその後、同性愛による不倫関係に発展し、翌年からは肉体関係を持つようになったという。
しかしA氏は、B氏とのやり取りを記録した数百枚におよぶチャットのスクリーンショット画像を提示し「私は教授に合わせていただけだ」と主張したという。さらに、B氏からの過度な愛情表現により、うつ病や不安障害の診断を受けたと訴えているという。
昨年1月頃からA氏は、関係を断つためにB氏のメッセージを意図的に無視し始めた。するとB氏は長文のラブレターを送り付け、北京から985km離れたA氏の故郷まで訪れるなど、執着的な行動を見せたとされている。
大学側はA氏の暴露を受け、事実関係を認めた上でB氏を即日解雇したと発表した。さらに高等教育局にも報告し、B氏の教育資格は取り消しになったと伝えた。
このニュースに対し、ネットユーザーからは「教授も悪いが、告発した学生にも責任はある」、「恩恵はすべて受けておきながら、なぜ今さら被害者を装うのか」、「両者とも教授の妻子に謝罪すべきだ」といった非難の声が相次いでいる。
なお、中国では大学教授が学生と肉体関係を持つこと自体は違法ではないが、2018年に教育省が発表した指針によれば、教授が学生に対してわいせつ行為を行った場合、教員としての職務停止処分を受ける可能性があるとされている。