
インドの公立学校で、ヘビが混入した給食を食べた児童約100人が食中毒症状を訴え、当局が調査に乗り出した。
3日付の「ザ・タイムズ・オブ・インディア」によると、インド国家人権委員会(NHRC)は最近、東部ビハール州モカマ市の公立学校で発生した集団食中毒事件の真相究明に着手したという。先月24日、同校で一部の生徒が昼食後に嘔吐やめまいを訴えていた。
NHRCは、調理員が給食から死んだヘビを発見したにもかかわらず、食事を廃棄せずヘビだけを取り除いて配膳したとの通報を受けたという。問題となった食事を摂取した生徒はおよそ500人で、そのうち約100人が食中毒の症状を訴えたとされている。
この事実を知った保護者らは激怒し、学校付近の道路を封鎖して抗議活動を行った。NHRCは「調理員の行為が事実なら重大な人権侵害に当たる」として、警察に対し2週間以内に児童らの健康状態を含む詳細な報告書の提出を求めた。
しかし、地域行政当局者はこの疑惑を否定している。同当局者は「配膳された食事からは一切の汚染物質が検出されなかった」とし、「児童らは猛暑の影響に加え、保護者の迷信的な行動によって水分補給が制限されていたことから、体調に異常をきたしたとみられる」と釈明した。
イギリスの「BBC」によると、インドの公立学校では6~10歳の児童1億1,300万人に年間200日以上の無償給食を提供しているという。しかし、給食の質の低下や衛生面の問題が常に指摘されてきた。2013年には、汚染された食事が原因でビハール州の学校で23人の生徒が死亡する事件が発生。当時の警察の調査で、食事から極めて強い毒性の殺虫剤が検出されたことが明らかになっている。