
タイの「ドリアン王」が、息子の愛人を殴ってくれる人に3万バーツ(約14万円)の報酬を支払うとSNSへの投稿が暴力助長と批判を受け、のちに削除した。
12日付の香港紙『サウスチャイナモーニングポスト(SCMP)』は、タイのドリアン農園主アノン・ロットン氏(65)が最近、自身のSNSに「息子の愛人の頬を10回以上殴る者に3万バーツを支払う」と投稿したと伝えた。
アノン氏は、1日あたり約50トンのドリアンを流通させる事業で大成功を収めた人物だ。
息子のチャイ氏はすでに結婚して子どももいるが、同じ会社の社員と不倫関係にあり、家庭を顧みない状態にあった。さらに、妻に銃を向け「家から出て行け」と脅迫したとされる。
アノン氏は投稿で「罪なき妻を守り、正義を実現したい」と述べ、「息子の不倫を終わらせるためにこの投稿をした。暴行による罰金は私が負担する」と明かした。
タイの刑法によれば、単純暴行は最長で懲役2年、または罰金4万バーツ(約18万円)以下が科される可能性がある。アノン氏は、このような法的責任も負う覚悟があると強調した。しかし、この投稿が暴力を助長するとの批判が相次いだため、アノン氏は投稿を削除し、立場を変えた。
アノン氏は「多くの人々から、暴力で問題を解決するのは悪い前例になると助言を受けたため、投稿を撤回することにした」と説明した。
さらに、息子との関係を断ち、息子名義の全資産を回収して孫娘に譲る意向を明かした。アノン氏は「弁護士を通じて資産を孫娘名義に移す」と述べ、「もう息子を許し、関係を絶つ」と述べた。
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