
中国四川省(シセンショウ)で38歳の男性が貯水池で溺死したにもかかわらず、一緒にいた友人2人が警察や医療機関に通報せず、遺体を自宅へ運びベッドに寝かせたまま放置していたことが明らかになり、現地で波紋を呼んでいる状況である。
現地時間19日、香港紙『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』などの報道によると、男性の妹は中国メディアとのインタビューで事故状況とその後の経緯を語っている。
事故は9月4日、男性が近くの貯水池で泳ぎ始めた直後に発生した状況である。後から入水した友人2人は救助を試みたものの助けられなかったと伝えられている。
友人の一人であるタオ氏は「助けようとしたがすでに息絶えていた。動揺した状態で通報せず、遺体をバイクで自宅に連れて帰る決断をした」と説明したと伝えられている。
事故直後の監視カメラ映像には、2人がバイクで移動し、遺体を中央に座らせるよう支えながら運ぶ様子が映っていた状況である。後部座席の男が遺体の首を押さえ、倒れないようにしていた姿も確認された状況である。
帰宅後、彼らは遺体をベッドに横たえ、眠っているかのように装ったまま何の説明もせず去った状況である。家族が男性の死を知ったのは3日後であった。
妹によれば、その間2人は家族の複数のメンバーと顔を合わせていたが、事故について一切知らせなかったと伝えられている。また、家族が真相を把握した時点で貯水池付近の監視映像は消失していたと伝えられている。
当局は調査の結果、2人に刑事責任を問わないと判断した状況である。
北京大成法律事務所の陳艶(チェン・イエン)弁護士は「現行中国法では一般人に救助義務を課していない。ただし遺族は民事上の損害賠償を請求できる」と説明している。
タオ氏は村当局の仲裁を通じて葬儀費用として8万元(約165万円)を支払うことに同意したと伝えられており、「事故を知らせず遺体を持ち帰ったことは誤りであった。遺族が望むなら追加賠償にも応じる」と述べている。
事件が公になって以降、中国のネット上では刑事処罰の必要性をめぐり議論が起きている状況である。「救えた可能性があるのに通報しなかった責任は誰が負うのか」「家族が3日間も死に気づかなかったのが信じ難い」などの意見が相次いでいる状況である。













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