
米スポーツウェアブランド「コロンビア」が陰謀論者向けの特別イベントを開催した。「地球が平らである」ことを証明できれば、約4,630億円相当の会社を備品に至るまですべて譲渡するというイベントである。
コロンビアのティム・ボイルCEOは現地時間3日、「ニューヨークタイムズ」と自社の公式YouTubeチャンネルに、地平説を証明するチャレンジ「エクスペディション・インポッシブル」(Expedition Impossible)に関する公式メッセージを公開した。
動画でボイルCEOは「これは『平らな地球』を信じる陰謀論者へのメッセージだ。君たちの宣言文を見たし、図表に感心した。君たちが『平らな』大地に堂々と立っている姿を見てきた」と語り出した。
同CEOは「言葉ではなく、地図で示すときだ」とし、「歴史上最も大胆な挑戦『エクスペディション・インポッシブル』を紹介しよう。今こそ君たちが地球の果てを見つけるときだ」と述べた。
その陰謀論が示す通りに「地球の果て」があるなら、その写真を送ってほしいということである。ボイルCEOは「単なる自慢話ではない。君たちは会社の資産をすべてを手に入れることができる」とメッセージを送った。
コロンビアの時価総額は現地時間5日時点で29億7,000万ドル(約4,630億円)に達する。ボイルCEOは「書類作業も、弁護士も、罠もない。マネキン、コーヒーマシン、スノーシューズ、そり、オフィスの観葉植物、さらにはレストランに飾ってあるビーバーの剥製まで君のものになる」と強調した。
唯一の条件は、写真を撮影する際にコロンビアのウェアを着用しなければならないことである。ボイルCEOは「我々のウェアはどんな極限状況にも耐えられるよう作られている。暖かく防水性に優れ、深い谷底に落ちる以外はほぼすべてに耐えられるほど頑丈だ」と自社製品をアピールした。
動画はボイルCEOが「ただし、日焼けや体調不良、実際の危険に遭遇すること、境界で予期せぬ出来事に遭遇することについては責任を負わない」と述べ、「私はここで鍵を握って待っている。では、幸運を祈る」と挨拶して締めくくられた。
「地球平面説」(フラットアース)は長年アメリカで続いている陰謀論の一つである。 米作家ワシントン・アーヴィングが1828年にクリストファー・コロンブスの伝記で、コロンブスが「地球球体説」を初めて主張したかのように美化したことへの反発として「地球平面説」が浮上した。
地球平面説を信じる陰謀論者たちは、「地球は丸い」という科学界の定説が実は映画『トゥルーマン・ショー』のように巨大な陰謀によって人々を洗脳した結果だと主張している。













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