
カナダのモントリオール(Montreal)にある食料品店において、サンタクロースの衣装を着た約40人が商品を盗み逃走する事件が発生したことが判明した。
18日(現地時間)、カナダの「CTVニュース」の報道によると、モントリオール警察は、スーパーマーケットチェーンでサンタクロースやエルフの格好をした数十人が物価高に抗議し、数千ドル相当の食料品を持ち去ったと発表した。
事件への関与を自称する団体「ロビン・デ・リュエル(Robin des Ruelles)」は、インスタグラムを通じて、約40人が食料品店から3,000カナダドル(約33万6,000円)相当の商品を盗んだことを明らかにした。同団体は、自らを12世紀の英国の伝承上の人物である「ロビン・フッド」になぞらえ、盗んだ物品は困窮する市民に分配する予定であると述べている。


警察は、防犯カメラの映像やSNSに投稿された映像を捜査官が精査しているが、現時点で逮捕者は出ていないと発表した。
事件がオンラインで拡散すると、同団体は声明で大手食料品チェーンの利益を非難し、急激なインフレによって食料を入手しづらくなったと指摘した上で、政治的行動を呼びかけた。
これに対し、メトロ食料品チェーンの広報担当者であるジェネビーブ・グレゴリー氏は「食料品の価格上昇は、サプライチェーンの混乱や原材料価格の変動、国際貿易環境の変化、小売犯罪など、複数の要因が重なった結果である」と述べ、「小売業者はサプライチェーンの最終段階に位置している」と反論した。
続けて、同氏は「メトロは2025年分として115万カナダドル(約1億2,880万円)を寄付し、フードバンクに8,100万カナダドル(約90億7,200万円)相当の食品を提供した実績がある」と言及し、いかなる理由があろうとも犯罪を正当化すべきではないと強調した。
一方、「ロビン・デ・リュエル」は、盗んだ物品の一部を23日午後、メルシエ・ホシェラガ・メゾンヌーブ(Mercier-Hochelaga-Maisonneuve)区の広場にあるクリスマスツリーの下に設置し、残りは地域のフードバンクを通じて配布する方針であることを明らかにしている。













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