
中東情勢の悪化により中東経由の航空便の欠航が相次ぎ、日本の観光地で宿泊予約のキャンセルが続出していると日本経済新聞が15日報じた。直行便の需要増加と原油価格上昇に伴う航空燃料費の上昇が航空運賃を押し上げ、訪日需要をさらに冷え込ませる可能性があるとの懸念も出ている。
日経によると、外国人観光客に人気の岐阜県飛騨高山地域ではこのところ、ヨーロッパからの観光客の予約キャンセルが続いているという。飛騨高山旅館ホテル協同組合によると、中東情勢が悪化して以降、14日までにヨーロッパを中心に約4,000人分の予約がキャンセルされたという。
高山市の宿泊客の約40%は外国人だ。昨年の実績では外国人宿泊客は月平均8万人程度で、今回のキャンセル規模は約5%に相当する。
組合の中畑実専務理事は「日本人観光客だけでは空室を埋められない」とし、「今後の見通しが立てにくい」と述べた。
東京でも外国人の予約増加ペースが鈍化している。東京千代田区のパレスホテル東京では、今年の桜シーズン(3月21日~4月12日)の客室稼働率が前年比10ポイント低下した。
ヨーロッパからの観光客のキャンセルが相次ぐ理由は、中東経由の航空便の欠航が増えているためだ。アラブ首長国連邦(UAE)のドバイやカタールのドハなどは、ヨーロッパから日本へ向かう主要な乗り継ぎ拠点となっている。ホテル関係者は「中東経由の航空便の減便などにより、通常よりも予約キャンセルが目立っている」と語った。
昨年の日中関係悪化に伴う中国人観光客の減少に続き、中東情勢の悪化も重なり、日本の宿泊業界への打撃が拡大している。
業界では、航空券価格の上昇などにより日本への旅行客数がさらに減少する可能性を懸念している。航空券は需要に応じて価格が変動するが、最近の中東経由航空便の欠航により、ヨーロッパから日本への直行便需要が急増し、価格が大幅に上昇した。
航空アナリストの鳥海高太朗氏は「現在の日本行き直行便の料金は例年より10万~20万円ほど高騰している」と指摘し、「最近までは2月以前に航空券を購入した旅行客が入国しているため影響は限定的だが、5月から夏にかけて訪日客が減少する可能性がある」と予測した。
航空燃料価格の上昇も航空券価格を押し上げると見られている。ホルムズ海峡の事実上の封鎖により、ジェット燃料価格は2月までバレル当たり80ドル台だったものが、3月後半には200ドルを超え、1か月で約2.5倍に急騰した。
軍事需要の増加により燃料供給がさらに逼迫し、同期間の原油価格上昇幅(1.8倍)を上回る上昇率を示した。
これを受け、日本の航空会社は燃料費の上昇を運賃に反映する方針を検討中だ。国際線運賃に課される燃油サーチャージについて、ANAとJALの4~5月発券分ではヨーロッパ発日本行きは約3万円だが、最大9万円以上まで上昇する可能性がある。
日本政府観光局(JNTO)によると、昨年の中東地域からの訪日客は25万人、ヨーロッパからは316万人だったという。全体の訪日客(4,268万人)の約8%に相当する。













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