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2025年05月28日水曜日
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【トランプ原発革命】AIブームで電力不足深刻化、米欧が脱原発政策を大幅見直し…「電気を食う怪物」対策で原発回帰加速

引用:Depositphotos
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欧州連合(EU)に続き、米国も人工知能(AI)ブームに伴う電力需要の増加と気候変動・エネルギー安全保障への対応のため「原子力産業の再建」に乗り出した。米国のドナルド・トランプ大統領は2050年までに米国の原子力発電能力を4倍に増やすと宣言した。「安価なエネルギー」の生産を増やし、中国との覇権競争で優位に立つ狙いだ。独自の原発技術を持つ韓国にとってもチャンスになるとの見方が出ている。

トランプ大統領は23日(現地時間)、原子力発電所の建設を加速し、原発関連規制を大幅に緩和する内容の行政命令4件に署名した。彼は「原子力産業を通じて米国を真の強国に戻す」と強調した。行政命令には、原発開発の加速化のためエネルギー長官に先進的な原子炉設計およびプロジェクトの承認権限を付与する内容が含まれた。これにより、50年間米国の原子力産業を規制してきた米原子力規制委員会(NRC)の権限は縮小された。

トランプ大統領は現在約100ギガワット(GW)規模の原子力発電能力を2050年まで400GWに拡大することを目標とした。これはジョー・バイデン前大統領が同期間に3倍にするといった計画を上回る高い目標だ。目標達成のため米エネルギー省は2030年まで新たに大型原子炉10基の着工を決定した。トランプ政権のダグ・バーガム内務長官は「中国とのAI競争に勝つための十分な電力が確保できる」とし、「今後5年間の電力政策が未来の50年を決定する」と強調した。

AI産業は「電気を食う怪物」と呼ばれる。データセンターの運営やサーバーの冷却に膨大なエネルギーを要するためだ。最近、米オラクルがテキサス州アビリーンに建設を決めたオープンAIデータセンターの電力容量は、原発1基に匹敵する1.2GWに達すると見込まれている。

欧州でも脱原発政策の見直しの動きが出ている。最近、ベルギーは22年ぶりに脱原発政策を撤回し、デンマークも40年間続けてきた原発禁止政策の見直しを検討中だ。世界初の脱原発国家とされるイタリアは、最後の原子力発電所を閉鎖してから25年が経過した今年の3月、原子力の使用を再び許可する法案を可決した。また、最近大規模な停電を経験したスペインも、今後10年以内に原子炉7基を閉鎖する計画を全面的に撤回した。

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