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2025年06月28日土曜日
ホームニュースなぜ狙われる?600m銅ケーブル盗難でユーロスター大混乱、ロンドン-パリ間6本運休、数千人足止めの衝撃

なぜ狙われる?600m銅ケーブル盗難でユーロスター大混乱、ロンドン-パリ間6本運休、数千人足止めの衝撃

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません
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フランスのリール駅近くで銅ケーブルの盗難事件が発生し、イギリスとフランスを結ぶ高速鉄道ユーロスターの列車が多数運休または遅延する事態となった。これにより、数千人の乗客に影響が出ており、不便な状況が続いている。

25日、「ユーロニュース(euronews.)」などフランスメディアによると、フランス国鉄(SNCF)は「リール・ヨーロッパ駅の南側で、全長600m以上のケーブルが盗難、または切断された」と発表し、「高速鉄道の運行に支障が出ている」と明らかにした。フランスのリール駅は、イギリス・ロンドン、ベルギー・ブリュッセル、オランダ・アムステルダムなどに向かう主要な乗換駅の一つである。

なお、その前日には、鉄道事故が発生し、2人の死傷者が出ていた。2日連続で鉄道に関連する事故が続いたことで混乱が広がり、数千人の足が奪われた。この日の午前中だけで、ロンドン発パリ行きの列車が少なくとも6本運休となり、その他の列車も90分以上の遅れが発生した。ベルギーのブリュッセルやオランダのアムステルダム行きの列車も遅延が生じている。

ユーロスター側は、施設の復旧作業を進めると同時に、代替ルートを運行していると説明した。ユーロスターは「最初の事故による運行停止は当日午前まで続き、ケーブル盗難でさらに状況が悪化した」と述べた。その後、復旧作業のために15人のエンジニアチームが現場に急派されたと伝えられている。

今回の盗難事件の背後関係や動機については、まだ明らかになっていない。近年、ヨーロッパでは鉄道を標的としたサボタージュ(意図的な妨害)への懸念が高まっている。また、数年間にわたる国際的な銅価格の高騰や、電気自動車や太陽光発電といった環境関連産業の拡大に伴い世界的に銅の需要が増加している。加えて、一部の生産国で供給に支障が生じていることも重なり、銅価格の急騰が続いている。

このような状況を背景に、銅ケーブルの盗難も各地で相次いでいる。先月にはスペインで銅ケーブルが盗まれ、マドリードやセビリア、バレンシアなどを結ぶ列車30本以上の運行に支障が生じ、高速鉄道の運行も停止され、1万人以上の利用者が足止めされた。昨年7月には、パリ五輪の開幕を控える中、高速鉄道のケーブルが切断された上に放火事件も発生している。

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