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「誰かがスプリンクラーの停止ボタンを押した」地下駐車場で発生したEV火災…電気自動車に対する恐怖感広がる

川田翔平 アクセス  

引用=ニュース1

韓国仁川(インチョン)市にあるマンションの地下駐車場で発生した電気自動車(EV)の火災事故の影響が収まらない。大規模マンションや都心の商業施設などでは「EV駐車」を巡る対立が続いている中、被害に遭ったマンションの住民に対する自治体の支援についても議論が巻き起こっている。

誰かがスプリンクラー停止ボタンを押した、広がる「電気自動車フォビア(恐怖症)」

9日、韓国の仁川消防本部は先月1日にEV火災が発生したマンションの防災室の火災受信機を確保し、デジタル・フォレンジックを実施した結果、火災が発生した直後の午前6時9分受信機に火災信号が伝達されたが、マンション関係者がスプリンクラーの稼働停止ボタンを押した記録が確認された。その5分後の6時14分にこの稼働停止ボタンは再び解除されたが、その間既にスプリンクラー装置自体が燃えてしまったため、結局火災現場でスプリンクラーは作動しなかった。

この火災により140台以上の車両が焼失または焦げてしまった。また、地下の設備や配管が溶けてしまった影響で、猛暑の中480世帯以上が停電及び断水の被害を受けた。

より詳細な経緯が明かされるのを見守る必要があるが、当時管理事務所の夜勤者が、スプリンクラー稼働装置を意図的に閉じたことが明らかになり、スプリンクラーが作動しなかったことに対し、マンション側にも責任が問われる可能性がある。

この事件を契機に他の大規模マンションでも、EV駐車に対する恐怖感が広がっている。京畿道(キョンギ道)安養市(アニャン市)のマンションでは、数ヶ月前からEVの地下駐車場利用を禁止しているが、これに関し住民間の対立が起きているという。火災の危険性を巡り、住民らが議論を重ねた結果、EVの地下駐車場利用を制限することが決まったという。

これを受け、他のマンションの住民らも、EVの駐車を巡って争いが繰り広げられている。状況が深刻化する中で、「バッテリーの製造元を明らかにしなければならない」、「地下駐車場にEVの駐車を禁止すべきだ」といった意見が出てはEV所有者に矛先が向けられ、同日ソウル市は完全充電EVの地下駐車場出入りを制限する対策を発表した。

「なぜ税金で支援を…」 vs 「社会的災害」

一方、仁川市で火災被害があったマンション住民の生活安全支援金を支給することに関しても議論が続いている。一部の住民は、火災の責任が公共にあるわけではないのにも関わらず、支給するのは正しくないとの意見が出ている。住民のA氏は地域のインターネットコミュニティに「重要なのは国の税金がマンション火災支援金として使われることだ」とし、「支援金をいくら受け取るかを問題にするのではなく、税金を支援金として使うこと自体が間違っている」と指摘した。

反対に、猛暑で住居を失った住民を当然助けるべきだとの声もある。消防車が入れない地下3階の駐車場にEVの充電施設が設置されている点など、安全よりも充電施設の確保にのみ注力した政策であったため、今回の事故が「社会的な災害」に近いとの意見だ。マンションの住民が1週間以上家に帰れない中、近隣住民や地域の商店会が支援の手を差し伸べたという話も伝えられている。

このような状況の中、メルセデス・ベンツの公式ディーラーの名乗る一人が、仁川のEV火災によって車両被害を受けた住民を対象に販促チラシを配ったことで、物議を醸している。

「Aマンション2次全損車両支援」というタイトルを付けたチラシには「EV火災事故で車両の全損被害を受けた被害者の方々にお見舞い申し上げ、ベンツ新車購入時に提供させていただく支援プロモーションのご案内」として、ベンツ購入時に追加割引2%適用、全損車両処分および取得税7%還付手続きの案内、納車時に車両用消火器贈呈などのプロモーションが案内されている。

被害車両はもちろん多数の被災者まで発生した状況で、原因究明やそれに伴う責任など事故の収拾よりも、自社の販売拡大の機会をとらえるのに重きを置いているとの批判が高まり、ベンツ・コリアは「弊社ではなく営業担当者個人が行ったもので、チラシは全て回収し、全ディーラーに再発防止を要請した」とし、「今回の件で被害に遭ったマンション住民の皆様にご迷惑をおかけしたことに対しお詫び申し上げる」と述べた。

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