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「全裸で15カ月監禁」伝説の過酷企画から25年、景品応募だけの生活を強いられた若手芸人の現在

梶原圭介 アクセス  

引用:公式予告編(@Hulu)
引用:公式予告編(@Hulu)

1998年1月、東京で無名の若手コメディアンが全裸で一室に閉じ込められ、景品応募だけで生活するバラエティ番組が15カ月間も全国放送された。「ナスビ」こと浜津智明が22歳の時に体験した実話で、日本では今なお彼の物語が注目を集めている。

ナスビは先月16日、読売新聞とのインタビューで当時の状況を改めて語った。公開オーディションで無作為に選ばれたナスビは、1998年1月に日本テレビのバラエティ番組『進ぬ!電波少年』に出演することになった。この番組のコンセプトは、人間がテレビや雑誌の懸賞で獲得した景品だけで生活できるかを検証するというものだった。

与えられたのは景品応募用の雑誌とはがき、筆記用具のみで、受け取った景品の合計額が100万円に達するまで部屋から出ることはできなかった。股間だけをCGで隠したナスビの姿は24時間体制で撮影された。当時『進ぬ!電波少年』は20%を超える高視聴率を記録し、インターネットでも生中継された。

引用:公式予告編(@Hulu)

ナスビは一躍有名人となったが、本人は放送されていることすら知らなかった。制作陣が事前に「テスト企画なので放送されるかどうかわからない」と伝えていたためだ。この孤独で過酷な生活が15カ月間続く中、空腹と孤独感からナスビは徐々にうつ状態と躁状態を行き来するようになった。食べ物がなくなり、ドッグフードで空腹をしのぐこともあった。

彼は、目標(景品価格100万円)を11カ月で達成したが、制作陣は彼を韓国で更に3カ月ほど監禁し、撮影を続けた。最後の『進ぬ!電波少年』の公開収録では、本人も知らぬ間に全裸で観客の前に立たされた。出演料は1,000万円だった。しかし『進ぬ!電波少年』での全裸のイメージが強すぎて、その後コメディアンとしての活動を続けることは困難となった。

引用:ナスビ提供

彼の人生が新たな転機を迎えたのは2011年の東日本大震災だった。ナスビは地震発生から約1カ月後、ボランティア活動のため知人らと福島県を訪れた。この時、ナスビは被災者から「福島のためにナスビにしかできないことをしてほしい」と頼まれた。彼は熟考の末、世界最高峰エベレスト登頂に挑戦することを決意した。「登山素人の自分が奇跡を起こせば、大震災からの復興という未知の挑戦への励みになる」と考えたからだ。何度かの挑戦の末、2016年5月にナスビはついにエベレスト登頂に成功した。

引用:ナスビのX(旧Twitter)アカウント

ナスビはその後、2016年の熊本地震や昨年の能登半島地震など災害が起きると、被災地でボランティア活動を行っている。孤独の苦しみを身をもって経験したからこそ、被災者の力になりたいと考えたのだ。彼は「『進ぬ!電波少年』のような生活は100億円積まれても二度とやらない」と言いつつも、「しかし、あの苦しみを乗り越えたからこそ今の自分がある。一人でも多くの人を笑顔にしたい」と語った。

梶原圭介
editor@kangnamtimes.com

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