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石破総理「軽々しくカードを出すべきではない」一貫性のない関税強硬策で孤立深まるトランプ政権

荒巻俊 アクセス  

関税協議を主導するスコット・ベセント米財務長官が協議のスピードアップに言及したのは、トランプ政権が切迫した状況に追い込まれていることを示唆している。

一方的な関税政策が同盟国を遠ざけ、米国の株式・債券市場を揺るがし、中国が予想外の報復関税で応じたことで、米国の消費者まで反発する状況に至ったためだ。

ベセント長官は14日(現地時間)「我々は主要な貿易相手国との交渉を非常に迅速に進めている」と述べ、「最終的には、特に最も重要な貿易相手国との交渉にはトランプ大統領が直接関与することになる」と語った。

16日の協議を控えた日本の慎重な姿勢が、米国の焦りを一層強めている側面もある。

読売新聞によると、赤沢亮正経済再生担当大臣はベセント長官との初会談で、具体的な交渉カードを示すのではなく、米国側の主張や要望を確認することに重点を置くと見られている。

日本外務省幹部も、「解決策を先に提示することは、むしろ不利になる可能性がある」との見方を示した。

石破茂首相も14日に衆院予算委員会に出席し、米国製兵器の大量購入に関して「軽々しくカードを出すべきではない」と慎重な姿勢を示した。

また、ベトナムが先に提示した「贈り物パッケージ」が事実上拒否されたこともあり、交渉を控えた他の友好国もより慎重になっている。

ベセント長官は「各国に最善の提案を持ってくるよう求めている。持ってきたものを見て、そこから交渉を始める」と述べたが、相手国側は米国の意向を見極めるまでは判断を保留している。

一方、追い込まれたトランプ大統領は再び関税政策の「後退」を示唆する発言を行った。

トランプ大統領はこの日、ホワイトハウス執務室で一時的な関税免除について「自動車メーカーの一部を支援するために何かを検討している」と述べた。「彼らはカナダやメキシコで生産していた部品を米国で生産に切り替えようとしているが、少し時間が必要だ」とも語った。

米政府はエンジン、トランスミッション、パワートレインなどの主要自動車部品に対し、来月3日以前に25%の関税を発動する予定だったが、これを猶予する可能性を示したことになる。

アップル製品やスマートフォンなどが関税免除対象になるかとの質問にも「考えを変えたわけではないが、自分は非常に柔軟な人間だ」とし、「もしかしたら何かが出てくるかもしれない」と述べた。

米商務省はこの日、半導体・医薬品の輸入制限の必要性を国家安全保障の観点から調査する方針を官報に掲載したが、これも不透明な状況にある。

これらの品目は相互関税の対象から除外されたが、対中関税145%よりも必然的に低くなるため、トランプ政権としては「中国への優遇」批判を避けられない。

しかし、こうしたトランプ大統領の「一貫性のなさ」は、交渉相手国の態度をさらに慎重にさせ、米国内の経済関係者の反発も強まっている。

米メディアのブルームバーグとザ・ヒルによると、米国の非営利団体「自由と正義のセンター」は、関税によって損害を被った中小企業5社を代表して、「相互関税の付加は違憲」として、米国国際貿易裁判所(CIT)に訴訟を提起した。

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