
米国のドナルド・トランプ大統領が21日、カタールからトランプ大統領への贈与で贈賄疑惑が持ち上がった4億ドル(約573億1,783万円)相当の専用機に関する質問をした記者に対し、罵詈雑言を浴びせ激怒した。
トランプ大統領は同日、米ホワイトハウスで南アフリカ共和国のシリル・ラマポーザ大統領との首脳会談後の記者会見で、NBCのピーター・アレクサンダー記者が「国防総省がカタールから受け取った専用機を『エアフォース・ワン』として使用する予定だと発表した」ことに関連し質問すると、「何を言っているんだ。君はここから出て行け」と言い、「(今日の会談が)カタールの専用機と何の関係があるんだ」と反発した。
トランプ大統領はさらに、「本当にひどい記者だ」と言い、「君には記者の資質がなく、頭も良くない」と罵倒した。彼は「帰れ。NBCのスタジオに戻れ」と言い、「NBCの幹部は調査を受けるべきだ。彼らの放送の仕方は本当にひどい」と非難した。トランプ大統領はその記者に「君は恥ずべき存在だ」と言い、「もう君の質問には答えない。彼の名前はピーター何とかという記者で、本当にひどい記者だ」と述べた。アレクサンダー記者がこれに抗議すると、トランプ大統領は「黙れ」と繰り返し、質問を遮った。
トランプ大統領は最近、公の場で記者を嘲笑したり侮辱したりする発言を繰り返している。20日にも、議会での記者会見中にある記者が立法計画について質問すると、「どこの所属だ」と尋ね、その記者が「NOTUS(ノータス)」と答えると、「どこだかわからない。まともな仕事を見つけろ」と、そのメディアを軽視するような発言をした。このメディアは2024年に設立された政治専門の新興メディアとして知られている。
トランプ大統領は先月29日、就任100日を迎えホワイトハウスで行われたABCニュースのテリー・モラン記者とのインタビューでも、「君を選んだ理由は、君の名前を聞いたことがないからだ」と嘲笑した。インタビュー中、モラン記者がトランプ大統領の主張に疑問を呈すると、「私は君を信用しない」と言い、「ABCは最悪のメディアの一つだ」、「フェイクニュースだ」と面と向かって非難した。
また、先月14日、ホワイトハウスでエルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領との首脳会談中にCNNのケイトラン・コリンズ記者が質問しようとすると、「さあ、この視聴率の低いアンカーの質問を聞いてみよう」と言い、「CNNは誰も見ていない。信頼できないフェイクニュースだ」と述べた。