
北朝鮮がロシアに工兵および軍事建設要員6,000人を追加派兵することを決定したことを受け、韓国政府が公に懸念を表明した。
韓国大統領室の関係者は17日、カナダのカルガリーで開かれたG7首脳会議のプレスセンターで記者団と会見し、北朝鮮の追加派兵決定に関する韓国政府の見解を問われ、「政府の立場はすでに発表されていると承知している」とした上で、「我々は北朝鮮の派兵を支持しない」と述べた。
韓国政府は北朝鮮のロシアへの追加人員派兵が国際法違反であるとして、即時中止を要求した。韓国外交部の当局者は同日、「北朝鮮の海外労働者の受け入れ・雇用は、国際連合安全保障理事会決議の明白な違反だ」とし、「北朝鮮とロシアが不法な協力を継続することに強い懸念を表明し、即時中止を求める」と強調した。
今回の北朝鮮の人員派兵決定は、ロシアのセルゲイ・ショイグ安全保障会議書記が前日、北朝鮮の平壌で金正恩北朝鮮労働党総書記と会談した直後、ロシアのメディアを通じて明らかにされた。ショイグ書記は、北朝鮮が工兵1,000人と建設要員5,000人、計6,000人の人員をロシアに追加派兵することで合意したと発表した。
国際連合安全保障理事会決議第2397号は海外で収入を得るすべての北朝鮮国民の本国送還を義務付けており、今回の派兵はこの決議に真っ向から反する措置だ。

韓国外交部は「ロシアと北朝鮮の協力は国際連合安全保障理事会決議と国際法を厳格に遵守し、朝鮮半島および世界の平和・安全を損なわない方向で行われるべきだ」と表明した。さらに「韓国政府は同盟国と連携しながら、ロシアと北朝鮮の協力に関する動向を引き続き注視している」と付け加えた。
韓国の国家情報院と合同参謀本部によると、北朝鮮は昨年10月に約1万2,000人の戦闘要員をロシアに最初に派兵した後、今年1〜2月にも3,000人以上を追加派兵した。今回の6,000人の追加派兵が実現すれば、北朝鮮がロシアに送った総人員は2万人を超えると予想される。