
スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が、北朝鮮の核弾頭保有数が約50基に達するとの推定を行ったと、米自由アジア放送(RFA)が報じた。
SIPRIは15日に発行した2025年版のシプリ年鑑で、北朝鮮が核弾頭約50基を組み立てており、さらに最大40基を生産可能な核分裂物質を保有していると推定している。SIPRIはまた、北朝鮮が核分裂物質の生産を加速させており、数年内に核兵器の備蓄量が増加すると予測している。
SIPRIのダン・スミス所長は、過去に比べてはるかに危険で不確実性の高い核競争が加速していると指摘し、偶発的な核戦争の発生可能性に懸念を示した。SIPRIの北朝鮮核保有推定は昨年と同水準である。
一方、米議会調査局(CRS)も北朝鮮が最大90基の核弾頭を生産可能な核分裂物質を保有し、約50基の核弾頭を組み立てたと評価している。しかし、韓国国防研究院(KIDA)は2023年1月の時点で、北朝鮮がすでに80〜90基の核弾頭を保有しており、2030年までに166基まで増加するとの見通しを示していた。
また、韓国のアサン政策研究院と米国のランド研究所(RAND)は2023年10月に「北朝鮮が最低でも300〜500基の核戦力を計画しており、2030年までに300基を生産する」と予測している。
北朝鮮の金正恩労働党総書記は2022年末、党中央委員会第8期第6回全員会議で核弾頭の保有量を幾何級数的に増やす方針を明らかにしていた。