
イーロン・マスク率いる宇宙探査企業スペースXが月と火星を目指して開発している超大型宇宙船「スターシップ」が、地上試験中に爆発する事故を起こした。
ニューシスによると、19日(現地時間)23時ごろ、ウォール・ストリート・ジャーナルはスターシップが「致命的な故障」を起こして爆発したと報じた。人的被害は確認されていない。
スペースXは、近く飛行試験に投入予定だったスターシップの試験準備中に事故が発生したと説明した。爆発で試験台は大きく損壊し、周辺では火災も発生。原因は現在調査中だ。
マスクはX(旧ツイッター)に「ただの擦り傷程度だ」と短く投稿した。
全高約120メートルのスターシップは、マスクが掲げる「2026年火星移住計画」の切り札だ。早ければ来年の火星探査ミッション投入を狙い、ドラゴン宇宙船部門の人員まで開発に振り分け、テキサスの発射基地にリソースを集中している。
しかしスターシップは依然として実験段階にあり、今回の爆発は今年4度目の失敗となった。
スターシップは2027年にNASAの月面探査プロジェクトへの投入が予定されているが、開発スケジュールの遅れにさらなる圧力がかかりそうだ。