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2025年06月23日月曜日
ホームニュース「またしても“マスクの夢”、炎上」スターシップ“地上で大爆発”…スペースXの火星計画が揺らぐ日

「またしても“マスクの夢”、炎上」スターシップ“地上で大爆発”…スペースXの火星計画が揺らぐ日

米スペースXが火星移住計画の要として開発中の巨大宇宙船「スターシップ」が、地上試験中に爆発した。

引用:ニューヨーク・タイムズ
引用:ニューヨーク・タイムズ

事故が起きたのは今月18日午後11時(現地時間)。場所はテキサス州南部の「スターベース」と呼ばれる発射施設。10回目の試験飛行に向け、機体を固定したまま6基のエンジンを順に点火する「静的燃焼試験(Static Fire)」が行われていたが、突如エネルギーが激しく放出され、大爆発とともに機体が炎上した。

スペースXは翌19日、自社の公式サイトで「初期分析の結果、ノーズコーン(機首)に搭載された窒素ガス圧力タンク(COPV)に潜在的な構造欠陥が確認された」と明かした。現在は全データを解析中だという。

この事故で人的被害はなかったものの、巨大な火柱が立ち上る様子が現地住民によって撮影され、映像は瞬く間にSNSで拡散。地元郡当局の発表により、事故の存在が初めて外部に伝えられた。

スペースXはこれまでにも同様の問題に直面している。今年に入ってからだけでも1月・3月・5月に行われた地球軌道への試験飛行(第7〜9回)はすべて失敗に終わり、いずれも機体が爆発または空中分解している。

米メディアは、今回の爆発でスターシップ開発がさらに遅れる可能性を指摘。加えて、米当局からの新たな調査が入るとの見方も出ている。

スターシップはテスラCEOイーロン・マスクが掲げる「人類を火星に送り、複数の惑星に生きる種にする」という構想の中心的存在だ。全長52メートル、直径9メートルの2段式宇宙船で、最大100人の乗員と100トンの貨物を積載できる。1段目のブースター「スーパーヘビー」(全長71メートル)と組み合わせると、全体で123メートルに達する超大型ロケットだ。

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