27.1 C
Tokyo
2025年07月08日火曜日
ホームニュース【強硬派】ハマス新指導者にアルハッダド氏就任、イスラエルとの停戦交渉に“妥協なし”か

【強硬派】ハマス新指導者にアルハッダド氏就任、イスラエルとの停戦交渉に“妥協なし”か

引用:ニューシス
引用:ニューシス

イスラム組織ハマスが、パレスチナ自治区ガザ地区の新たな指導者にイッツ・アルディン・アルハッダド氏を選出したことが明らかになった。彼は2023年10月7日に行われたイスラエルへの奇襲攻撃の立案に関与したとされており、今後のイスラエルとの停戦交渉においても妥協を許さない強硬な姿勢を貫くとみられている。

米紙『ニューヨーク・タイムズ(NYT)』によれば、イスラエル国防軍(IDF)の報道官エフィ・デフリン氏は、ハマスの新指導者がアルハッダド氏であると発表。イスラエル国防省や中東の情報機関の関係者も、前任のムハンマド・シンワル氏が死亡した後、アルハッダド氏が軍事組織を掌握したと証言している。

アルハッダド氏はガザ市出身で50代半ば、通称「アブ・スハイブ」としても知られており、ヘブライ語を話すことができる。イスラエル当局によると、現在もガザ北部に潜伏し、人質とともに行動している可能性があるという。なお、彼の長男はガザ戦争中に死亡している。

また、イスラエルの情報機関「シンベト」は今年4月、アルハッダド氏の側近であるマフムード・アブ・ヒセイラ氏を殺害したと発表している。

アルハッダド氏は、イスラエルとの交渉で一切の譲歩を認めない立場をとることで知られている。ある中東情報機関の関係者によれば、彼は「イスラエルとの戦争を終結させるには、『名誉ある合意』を得るか、それが叶わなければ『解放戦争または殉教戦争』になるだろう」と語っていたという。

イスラエル政府は、ハマスによるガザ支配の放棄を停戦交渉の前提条件として掲げているが、アルハッダド氏はこれに真っ向から反対している。今年1月に放送されたカタールの『アルジャジーラ・テレビ』のドキュメンタリー番組では、イスラエル軍のガザ完全撤退、戦闘終結、パレスチナ人囚人の釈放、ガザ再建の許可、物資搬入制限の解除といった具体的な要求を提示していた。

ドナルド・トランプ米大統領がハマスに対し停戦の早期実現を強く促している一方で、ハマス指導部は現在、提示された停戦案の検討を続けている。しかし、停戦の恒久性をめぐって、ハマスが「戦争の恒久的終結」を求めるのに対し、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は「ハマスの軍事力と統治能力の完全解体」を交渉条件とするなど、両者の立場は大きく隔たったままである。

関連記事

コメントを書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください