テスラのCEOであるイーロン・マスク氏が「アメリカ党(America Party)」を電撃的に立ち上げたことを受け、仮想通貨ドージコイン(DOGE)の価格が24時間で5%以上上昇した。
マスク氏がビットコイン(BTC)に対する支持を公然と表明したことで、暗号資産市場全体にポジティブな雰囲気が広がった。特にドージコインに関しては、大口保有者、いわゆる「クジラ」たちが積極的に買いに動き、価格上昇の要因となった。

7日午後3時45分(日本時間)時点で、ドージコインは前日比5.68%高の0.1733ドル(約25円)を記録し、取引量も256.69%増の14億ドル(約2,044億6,196万円)超に達した。オンチェーン分析プラットフォーム「IntoTheBlock」によれば、1万〜1億枚を保有する大口ウォレットがこの日集中して買い増しに動いたという。
一方で、小口投資家の間では利益確定の動きも見られ、一部ポジションを整理したことが明らかになった。これは機関投資家レベルのプレイヤーが再びドージコインに注目し始めていることのサインとも解釈されている。
マスク氏は今回のアメリカ党設立に際し、ドナルド・トランプ大統領の「反イノベーション的」な財政政策を強く批判した上で、ビットコインへの支持を明確にした。ドージコインについては明言を避けたものの、過去にテスラや「X(旧Twitter)」において同通貨を導入してきた経緯があることから、市場ではドージコインが新党の象徴的、または実務的な手段として活用される可能性があると見ている。
トランプ大統領による追加関税の通知期限が9日に迫り、世界市場が不透明感を強める中でも、ドージコインにはクジラ主導の買い圧力が継続している。仮想通貨メディア『CoinDesk』などは、ドージコインが今後マスク氏の政治活動においてどのような役割を果たすかは依然として不確かだとしつつも、すでに市場は反応を示していると指摘している。こうした動きは短期的な価格変動にとどまらず、中長期的なトレンドの兆候としても注目されつつある。
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