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2025年07月09日水曜日
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【緊迫】黒海艦隊を粉砕した「ドローン飽和攻撃」…港湾が一夜で炎と爆音の“地獄絵図に”包まれた

7月6日未明、ロシア・クラスノダル地方ノボロシースク港に停泊していた黒海艦隊の艦船が、海上と空中からのドローン同時攻撃を受けた。ケルチ海峡付近で正体不明の武装ドローンが艦船を狙い、直後に大爆発とともに炎上した。市内全域に空襲警報が鳴り響き、港湾や海岸遊歩道、周辺道路は全面封鎖された。

空襲警報が数時間続く中、ロシア防空システムが作動し、港湾警備は最高度の警戒態勢に移行した。地元当局は被害規模を公表していないが、市全体が危機的状況に陥った。

同日、レニングラード州ウスチ・ルガ港に停泊中の「エコ・ウィザード(Eco Wizard)」タンカーが爆発し、アンモニア漏洩事故を起こした。乗組員23人は全員無事に避難し、現場には緊急救助隊が投入された。この船舶は2024年建造のLPG運搬船で、ベルギー・アントワープを出港してウスチ・ルガに到着したばかりだった。対北米制裁を回避する「シャドーフリート」所属とみられ、今回の事故は同艦隊への警戒感を一段と高めた。

2025年に入ってから、ロシアの港湾でシャドーフリート所属船の連続事故が相次いでいる。今回のエコ・ウィザード以前にはビラモウラタンカーがリビア沿岸で爆発し、バルト海・地中海でも少なくとも六件の謎の爆発が報告された。

「シャドーフリート」はロシア産石油・LPGを輸送し、西側制裁をかわすため不透明な所有構造と改ざんされた積荷記録を使うことで知られる。一部は海底ケーブル損傷疑惑にも絡んでおり、欧州はブラックリスト拡大など取り締まりを強化している。

ウクライナは今回のドローン攻撃について公式見解を示していないが、作戦は海上ドローン戦術の進化を物語る。米国とNATOは同様の脅威に備え艦船訓練を強化し、特に黒海沿岸での防衛システム構築を急いでいる。

ロシア政府は事件の責任所在を明らかにしておらず、偶発事故や外部勢力の関与を示唆するのみでシャドーフリートとの関連を否定している。一方で港湾安全と設備の脆弱性を指摘する内部批判も高まっている。

黒海とバルト海で続く爆発は単なる海難事故ではない。通商・戦略的燃料輸送路が瞬時に戦場へ転じる現実を示す。シャドーフリートの不透明な存在は国際社会が直面する新たな脅威となり、ロシアは混乱を利用して戦略資産を守ろうとしたものの、結果的に自らを標的にしてしまった。

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3 コメント

  1. 詳細はまだ不明だが、いくつかの軍事研究所評価では、7月6日未明のウクライナドローンよる、ロシア・ノボロシースク港の黒海艦隊の攻撃は失敗に終わったもよう。この軍港ではキンジャール搭載可能ディーゼル艦4隻も確認されているが、キンジャールを積載するのに必要な設備が無く、セバストポリに黒海に唯一あった設備は既に破壊されている。

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