
韓国の前大統領、ユン・ソンニョル被告が釈放から124日後に再収監された。内乱事件を捜査するチョ・ウンソク特別検察官が請求した拘束令状が10日未明に発付されたためだ。ユン被告はソウル拘置所の独房で収容生活を続けることになる見通しだ。
ソウル中央地裁のナム・セジン令状担当部長判事は同日の午前2時7分、職権乱用権利行使妨害、虚偽公文書作成、特別公務執行妨害などの容疑でユン被告の拘束令状を発付した。理由は証拠隠滅の恐れだ。令状発付と同時にユン被告への大統領警護処の警護は打ち切られた。
勾留前の被疑者尋問(令状実質審査)終了後、ソウル拘置所に移送され、被告人待機室で待機していたユン被告は直ちに収容棟に移される見込みだ。ソウル拘置所は判決が確定していない第一審、控訴審の未決囚と刑期5年以下の受刑者を収容・管理する施設だ。
ユン被告は一般の被告人と同様の入所手続きを踏む。まず個人情報の確認後、収容番号が付与される。続いて身長や体重などを測る身体検査を受ける。所持品は全て預けられる。
その後、カーキ色の未決囚の服(囚衣)に着替え、収容者番号を付けて収容記録簿用の写真「マグショット」を撮影する。入所手続き完了後、約3坪の独房に収容される見通しだ。ただし、拘置所内の空室状況によっては3坪以上の広い部屋が割り当てられる可能性もある。
ユン被告が滞在する独房には、物置台と折りたたみ式テーブル、テレビ、流し台、トイレなどが設置されているという。ベッドは別途なく、床に布団を敷いて就寝することになる。入浴は共同浴場で行うが、他の収容者との利用時間が重ならないよう調整されるとみられる。食事メニューも一般収容者と同じだ。ソウル拘置所の当日の朝食メニューは、ミニチーズパン、蒸しジャガイモ、ミックスナッツだった。
過去に元大統領が収監された拘置所の部屋の広さも3坪程度だった。2017年3月に勾留されソウル拘置所に収容された韓国の元大統領、パク・クネ氏は、一般収容者6~7人が共用する部屋を改造した約3.04坪(トイレ含む・10.08㎡)の独房で生活していた。
同じく韓国の元大統領であるイ・ミョンバク氏は、2018年3月に勾留された。その後、ソウル東部拘置所内の3.95坪(トイレ含む・13.07㎡)の独居室に収容された。
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