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2025年07月12日土曜日
ホームニュース【マスク新党構想】「君主制」「人種序列」主張の極右思想家と接触、第三政党創立に助言仰ぐ

【マスク新党構想】「君主制」「人種序列」主張の極右思想家と接触、第三政党創立に助言仰ぐ

引用:depositphotos

米国のドナルド・トランプ大統領に対抗して新政党「アメリカ党」の創党を宣言したテスラのイーロン・マスクCEOが、「君主制」と「人種序列」を主張してきた極右ブロガーと会談し、新党創立について助言を求めたことが明らかになった。

米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は9日(現地時間)、匿名の情報源2名を引用し、マスクCEOが先週、極右ブロガーのカーティス・ヤーヴィン氏と面会し、新党創立について助言を求めたと報じた。

NYTによると、1973年生まれのヤーヴィン氏は「テック右翼」と呼ばれている。政界で思想的に最も影響力のある人物の一人とされ、ピーター・ティール氏やマーク・アンドリーセン氏などシリコンバレーの有力者と親交があり、米国のJD・ヴァンス副大統領も彼の文章を引用したことがある。

ただし、ヤーヴィン氏は政党設立や選挙運動の専門家ではない。元々マスクCEOとの親交はなかったが、最近マスクCEOはヤーヴィン氏のX(旧Twitter)アカウントをフォローし始めた。

匿名の情報源によると、ヤーヴィン氏はマスクCEOとの面会で自身の政治理論を説いたという。ヤーヴィン氏は米国の民主主義がその役目を終えたとし、CEOが絶対的権力を持ち、トップダウン方式で国家をスタートアップのように運営する「君主制」に移行すべきだと主張してきた。

ヤーヴィン氏は特定の人種が他の人種より本質的に劣っているとする「人種序列」(hierarchy of races)を主張し、物議を醸したこともある。昨年の12月には自身のブログに「ここでは我々は科学を信じる。科学的人種主義(race science)を」と投稿している。

NYTは、マスクCEOが2026年の中間選挙前に新党を創立しようとしており、そのためにヤーヴィン氏を含む幅広い人々の意見を聞いていると伝えた。マスクCEOが最近Xでフォローし始めた人物の中には、「ベーシックインカム」の実施を主張したアンドリュー・ヤン氏もいる。ヤン氏は2020年の民主党大統領候補選に出馬した経歴があり、2021年に中道政党「前進党」(Forward)を創立し、現在同党の共同議長を務めている。

NYTは、マスクCEOが第三政党の創立を真剣に推進しているように見えるが、マスクCEOの側近らは、具体的な実現計画を立てる段階まで進んでいるかどうかは不確かだと述べていると報じている。

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