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「子どもを残して即日送還」トランプ政権が仕掛けた“沈黙の強制排除”、今まさに法廷で問われている

織田昌大 アクセス  

引用:ニューシス
引用:ニューシス

アメリカで移民支援団体と弁護士グループが連邦裁判所に集団訴訟を起こし、トランプ政権下の移民・関税執行局(ICE)による移民裁判所での無差別逮捕と迅速な強制送還の停止を求めた。

訴訟は国土安全保障省、司法省、ICEを相手にワシントンD.C.の連邦裁判所に提起された。訴状では、数千人にのぼる移民が合法的に審査を受けるために出廷した法廷で突然逮捕される行為は、移民法およびアメリカ合衆国憲法修正第5条に明確に違反していると主張された。

憲法修正第5条は、適正手続きの保障、自己に不利な証言の拒否権、二重の処罰の禁止など、刑事裁判における公正性と被告人の権利を守る重要な条項とされている。

今年5月以降、移民裁判所での一斉逮捕が常態化し、多くの移民や帰化申請者たちは、裁判所への出頭そのものを恐れるようになった。裁判が終わるとICEの職員が裁判所の廊下などで待ち伏せして移民を連行する光景は、今や珍しくなくなっている。

訴訟に加わった市民団体「デモクラシー・フォワード」のスカイ・ペリマン代表は、「移民裁判を『武器化』し、法の庇護を求める人々に恐怖を与えている」としてトランプ政権を強く批判。声明では「安全と自由を求めて逃れてきた人々を無差別に拘束し、適正手続きも与えずに追放するなど、決して許されるべきではない」と述べた。

トランプ大統領は「米国を安全な国にする」として、不法移民の多くを「危険な犯罪者」とみなし、史上最大規模での迅速な強制送還を推進。しかし実際には、ICEに逮捕された移民の大多数は犯罪歴のない人々だったという。

訴訟を主導するのは、移民希望者12人を代理する「アメリカン・ゲートウェイ」という法的支援団体で、強制送還の対象となった多くの移民が長年米国に居住し、家族と共に生活していたとされる。中には米国市民権を持つ家族との強制的な離別や、迫害を逃れて難民申請をしていたにもかかわらずその声を無視され、即座に送還されたケースも多いという。

団体側は、こうした裁判所での逮捕が「移民に対する恫喝的な戦術」だと非難し、合法的な審査機会をも踏みにじっていると訴える。「法に則って移民手続きを行おうとしただけの人々が、逮捕され追放されるのは理不尽だ」と、同団体の会長ガンディ・アブリアーノ氏も声を上げている。

一方で国土安全保障省の関係者は、トランプ政権の政策を擁護。バイデン政権が「逮捕後釈放(catch and release)」政策によって不法移民を放置したとして、トランプ大統領はそれを是正していると主張。移民裁判で逮捕された人物が正当な法的根拠を示せば裁判は継続されるが、そうでなければ迅速送還の対象となると説明した。

全米移民正義センターのケレン・ツヴィック事務局長は、「トランプ政権の移民裁判制度が、独裁政権の道具として悪用されている」と強く反発。裁判期間中であっても突然の逮捕により、住居、家族、生活の全てを失い強制的に国外追放されている現状を指摘した。

さらに、トランプ政権が移民裁判官にも圧力を加え、最も基本的な人権と法的手続きを受ける権利までも奪っていることは、「アメリカ憲法に対する正面からの挑戦」だと強く非難した。

織田昌大
editor@kangnamtimes.com

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