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2025年07月19日土曜日
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【クビ断念か】「パウエル更迭」で株式市場パニック懸念、トランプ大統領「辞任圧力」に作戦変更

昨年から金利引き下げを求めて米連邦準備制度理事会(FRB)の議長を追い出すと主張していた米国のドナルド・トランプ大統領が金融市場の不満を意識して一歩後退した。自ら追い出す可能性はほとんどないとし、当事者の自主的な辞任を望むと述べた。

米保守系のメディア「リアル・アメリカズ・ボイス」によると、トランプ大統領は16日(現地時間)の電話インタビューでFRBのジェローム・パウエル議長に言及したという。パウエル議長の任期は来年5月までだ。トランプ大統領はパウエル議長の任期満了前の辞任可能性について、「彼が辞任を望むなら非常に良い」とし、「それは彼次第だ」と答えた。トランプ大統領は「私が彼を解任すれば市場が混乱すると言われている」と述べた上で、「多くの人々は彼がFRBで行っている『詐欺』のために解任されるべきだと言っている」と主張した。

いんいん

FRBは2021年から米ワシントンDCの本部改修工事を進めており、2022年時点で工事費用は25億ドル(約3,717億1,218万円)に急増した。FRBは人件費と資材費の上昇を理由に挙げた。しかし、ホワイトハウスと共和党の関係者は、FRBが屋上庭園や人工滝、VIP用エレベーター、大理石装飾など不要な贅沢品を設置したと批判した。同時に工事費用が当初計画より7億ドル(約1,040億7,941万円)増加したと指摘した。

不動産開発業者出身のトランプ大統領はFRB改修工事について「予算を10億ドル(約1,486億8,487万円)超過した」とし、「この人物(パウエル議長)がFRBを運営している」と批判した。FRB本部を「世界で最も高価な建物の一つ」と呼び、「間違いなく請負業者は大儲けしているだろう」と述べた。トランプ大統領は「25億ドルを使っているというが、私はこの種の案件に精通している。調査する必要がある」と強調した。

巨額の政府赤字・負債による利払い負担に直面するトランプ大統領は、昨年からFRBに対し利下げによる政府負担軽減と景気刺激を要求してきた。しかしパウエル議長は、トランプ大統領が仕掛けた関税戦争による将来的な物価上昇(インフレ)を懸念し、今年4回連続で金利を据え置いた。

CBSなど米メディアは15日、関係者の話として、トランプ大統領が共和党議員との会合でパウエル議長の解任について尋ね、議員らが同意したと報じた。これを受け16日には、S&P500指数が一時0.7%下落した。 こうした中、ウォール街の大物たちはパウエル議長を擁護し、米中央銀行への干渉を控えめに批判した。15日、JPモルガン・チェースのジェームズ・ダイモンCEOは「FRBを弄ぶことは逆効果をもたらし、期待と正反対の結果を招く可能性がある」と警告した。

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