暗号資産リップル(XRP)は3ドル(約442円)前後で取引が続く中、市場アナリストのザック・レクター氏は、米国内で上場投資信託(ETF)が発売される前に容易に2倍になる可能性があると予測した。

レクター氏は、過去のビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)のETF発売前後の動向を根拠に、XRPも同様のパターンを示す可能性が高いと判断した。
暗号資産専門メディア『ザ・クリプトベーシック』などによると、レクター氏は、最近の分析でXRP ETFへの期待が強い買い圧力を生み、これが今後数ヶ月間の価格上昇の主要な原動力になると考えている。そのうえで、ETFが正式に承認される前に「噂で買い、ニュースで売る」という典型的なパターンが再現されるだろうと述べた。
実際、ビットコインはETF承認前に約80%上昇し、イーサリアムも25%以上上昇したが、承認後には両資産とも急激な調整を経験し、ビットコインは約30%、イーサリアムは約40%下落した。
このパターンをXRPに当てはめると、ETF承認前までに価格が2倍に上昇するシナリオは十分考えられる。ただし、レクター氏は、承認直後の強い売り圧力による急落にも警戒が必要だと警告している。
現在、米証券取引委員会(SEC)はグレースケール、21シェアーズ、コインシェアーズなどが提出したXRP現物ETF申請に対する決定を延期している。最終決定の期限は10月末に設定されており、レクター氏はこの時点が市場の方向性を決定づける転換点になると見ている。
また、機関投資家による資金流入の可能性にも注目が集まっている。カナリーキャピタルのCEO、スティーブン・マクルーグ氏は、XRP ETFが発売されると、初月に50億ドル(約7,352億4,893万円)規模の資金流入が発生する可能性があると予測している。JPモルガンのアナリストたちも、1年で80億ドル(約1兆1,761億1,662万円)以上の資金が流入する可能性があると評価している。
一部のアナリストは、この流れが強く維持される場合、XRPが最大26ドル(約3,821円)まで上昇する可能性があるという楽観的な見通しを示しており、これは現水準から8倍以上の上昇余地があると続けた。
10月には、もう一つの重要な変数が存在する。リップル社は最近、米通貨監督庁(OCC)に連邦銀行の認可を申請しており、この決定も10月中に下される可能性が高いとされている。レクター氏は同時期にETF承認と銀行認可という2つの規制上の転換点が発生した場合、XRPとリップルの双方にとって大きな推進力になると話した。
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