トランプ大統領、閣議を3時間17分生中継…「閣僚も称賛の嵐」

ドナルド・トランプ米大統領は26日(現地時間)、3時間17分にわたる閣議を生中継し、自身の政策成果をアピールした。
会議はホワイトハウスの公式YouTubeチャンネルで最後まで配信され、出席した閣僚たちもトランプ大統領への称賛を惜しまなかった。現地メディアは、まるでリアリティショーのようだと報じている。
今回の閣議は、これまでテレビ中継された記者会見の中で最長の事例とされる。トランプ大統領はカメラに向かって「これまでにないことだ」と強調しながら進行役を務めた。
会議では主にトランプ政権2期目の政策成果が紹介された。
トランプ大統領は、主要国との貿易交渉の合意、国内自動車生産の増加、大都市の犯罪対策、医薬品価格の引き下げなどを列挙しつつ、「昨日、韓国と歴史的な貿易合意を締結した」と述べた。
前日に行われた韓国のイ・ジェミョン大統領との首脳会談については、韓国側が合意内容の改定を試みたものの、従来の合意を維持したことを強調し、自身の成果をアピールした。
さらに、首都ワシントンDCに州兵を派遣したことへの批判に対しては、「私は独裁者ではない。犯罪を止めただけだ」と反論し、ワシントンDCの殺人行為には死刑もあり得ると述べた。
45分間に及ぶトランプ大統領の発言が終了した後、閣僚たちが次々と発言したが、政策論議というよりもトランプ大統領個人への称賛に近い内容だったと報じられている。
ピート・ヘグセス国防長官は、「トランプ政権下で強力な軍事力が形成されつつある。我々全員が米国を優先し、力を発揮できる盾の役割を果たしてくれている」と称賛した。また、ロリ・チャベス・デレマー労働長官は「トランプ政権の閣僚であることを光栄に思う」と語り、労働省に掲げられたトランプ大統領の横断幕を紹介した。中東特使のスティーブ・ウィトコフ氏は「トランプ大統領こそノーベル平和賞にふさわしい唯一の人物だと、ノーベル委員会に認めてほしい」と発言した。ウィトコフ氏の発言に会場は大きな拍手で包まれた。
トランプ大統領は就任直後からウクライナ戦争やガザ紛争の終結を公言していたが、第2期目の任期開始から7か月が経過した25日にも、パレスチナのガザ地区ではイスラエルによる病院への空爆で、記者ら約20人が死亡している。

この日、トランプ大統領は取材陣に向かい、「3時間もカメラやマイクを持ち続けて疲れないとは、なんと力強いことか」と冗談を飛ばす場面もあった。
ニューヨーク・タイムズは「会議は労働者の日を前にした『米国労働者のためのイベント』と称されたが、実際はトランプ大統領への忠誠競争と政治的発言の連続だった」と伝えた。
米誌ローリングストーンは「お世辞だらけの3時間の屈辱中継」と評している。

注目の記事