
旧ソ連から独立した共和国ジョージアで、街をさまよう一匹の犬が自ら進んで横断歩道を渡る幼稚園児を守る様子が撮影され、その映像がインターネットで大きな感動を呼んでいると、米NBC4が報じた。
出来事があったのは2020年1月17日、港町バトゥミ。映像には、幼稚園の教師と思われる女性2人に引率され、園児たちが横断歩道を渡る場面が映っていた。
そのとき、先頭の教師が歩道から車の流れを確認していると、突如として黒白のまだら模様の犬が車道に飛び出した。この犬は横断歩道手前で停車していた車に向かって吠え、まるで「ここから入るな」と警告するかのように子どもたちの前に立ちはだかった。

園児たちが手をつないで教師の後ろから横断を始めると、犬はその脇に寄り添いながら吠え続け、車が近づけないよう子どもたちを護衛した。さらに反対車線から白い車が通過すると、犬は大きな声でその車に吠え立て、子どもたちが完全に渡り終えるまで左右を見回して警戒を怠らなかった。そのおかげで園児たちは無事に道路を渡ることができた。
この動画を撮影したベカ・チナゼさんによれば、この犬は地元では「クルシャ」と呼ばれているという。
映像は21日に米ABCニュースのFacebookに投稿され、86万回以上再生されるなど米国でも大きな話題となった。3万件を超える「いいね」が寄せられ、1万回以上シェアされている。
ネットユーザーからは「子どもの前で乱暴に運転したドライバーは許せない」という怒りの声とともに、「クルシャ」に対する感動と称賛が相次いだ。「この犬をぜひ里親につなげてあげてほしい」というコメントが相次いだ。
スーザン・ハードウィックさんは「この子は運転手に向かって『スピードを落として!ここには子どもたちがいるんだよ!』と言っているみたい」とコメントし、「本当にかわいらしい」と称えた。さらにデイビッド・クリディアシュヴィリさんは、クルシャが日常的にこの道で子どもたちを守ってきたことを示す別の映像を添付して投稿した。
注目の記事