
NVIDIAは英国の自動運転技術スタートアップ、ウェイブに最大5億ドル(約741億円)を投資する方針を固めた。
ロイター通信が20日(現地時間)に伝えたところによると、ウェイブは次回の資金調達ラウンドにおいてNVIDIAから5億ドル規模の戦略的投資を検討するための「意向書(LOI)」に署名した。
今回の協議は、NVIDIAのCEOジェンスン・ファン氏が英国訪問時に発表した、20億ポンド(約3,993億円)規模の人工知能(AI)スタートアップ投資計画の一環とされる。
ウェイブは、今回の暫定的な投資約束がNVIDIAのAIスタートアップ支援方針の一部にあたると説明した。
同社は、フォード・マスタング マッハE試験車両にNVIDIAのGPUベース第2世代自動運転プラットフォームを採用した実績があり、今週にはNVIDIAの「ドライブ AGX トール」開発キットを活用した第3世代プラットフォームを公開したと明らかにした。
このプラットフォームは「ハンズオフ」型の高度運転支援システム(ADAS)と都市部や高速道路でレベル4の完全自動運転を実現可能だという。

ファン氏はロンドン市内でウェイブの車両を直接体験した後、ウェイブを次世代の1兆ドル(約148兆3,500億円)企業となる潜在能力を有する会社だと絶賛した。
また、同社のAlex Kendall氏に「トール」開発キットを直接手渡し、協力関係をさらに強化していく考えを示した。
ウェイブは今後、「エンボディドAI」プラットフォームを完成車メーカーや技術企業に供給することを目指していると語った。
2017年に設立されたウェイブは、地図に依存せず「自己学習」方式の自動運転ソフトウェアで注目を集めてきた。固定ルールや精密地図を使用せず、カメラやレーダーなど車両センサーから収集したデータを学習することで運転性能を向上させる方式だ。
この方式はテスラの戦略と類似しており、完成車メーカーの間で魅力的な選択肢として評価されていると続けた。
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