
東京と大阪を結ぶ東海道新幹線は、車窓から富士山の風景が見られることで知られている。ただし、この路線の列車で富士山を鑑賞するには、列車の進行方向に応じて座席位置を正しく予約する必要がある。
最近、ある雑誌は観光に来たとみられる中国人家族の子どもが富士山を見ようと他の乗客の席に勝手に割り込み問題を起こしたという目撃談を伝えた。毎月関西地域に出張に行くという会社員の吉崎雄平(仮名・41)氏は、扶桑社が発行する週刊誌「週刊SPA!」に新幹線で目撃したハプニングを伝えた。
東京を出発して博多に向かう新幹線のぞみ号に乗った彼は、「前の席に中国人家族が座っていたが、小学校低学年くらいの男の子が突然席を立ち、通路を挟んだ向かいの席に行って外の景色を見ていた」と説明した。
子どもが割り込んだ向かいの席には高齢の日本人夫婦が座っていた。子どもが通路側に座っていた女性の足元に這い込むと、女性は驚いたようだったと目撃者は伝えた。目撃者は「子どもは少しぽっちゃりした体格だったが、態度もそうで顔もとても図々しそうに見えた」と伝えた。
状況がさらに深刻になったのは子どもの親のせいだった。目撃者は「新幹線に乗ると通路を走り回ったり騒いだりする子どもたちに時々出会うが、親たちは子どもたちに注意を与えることが多い。外国人家族でも私が今まで見た限りみんなそうだった」とし、「しかしその子どもの親は何の制止もせず、子どもの行動に関心もなさそうだった」と述べた。
彼は「私もそのような親に指摘する勇気も行動力もなかったが、同じ親として多くのことを考えさせられた」と述べた。子どもはすぐに自分の席に戻ったが、突然の災難に遭った日本人の老夫婦は子どもに何も言えず、呆然としているようだったと目撃者は伝えた。
しかし子どもは富士山を一度見ただけでは満足できなかったのか、1分も経たずに再び老夫婦の席にやって来たという。

すると老夫婦のうち窓側に座っていた夫が窓のカーテンをすべて下ろしてしまったと目撃者は伝えた。子どもは突然窓の外の景色が見えなくなり、思いもよらなかったかのようにその場に数秒立っていたが、あきらめたように自分の席に戻ったという。
目撃者は「実際、客車の連結部の通路の窓からも富士山を十分に見ることができる」とし、「子どもが周囲に迷惑をかけている状況で親が適切に対応すべきだった」と指摘した。
この話に多くのネットユーザーが子どもの親を批判した。あるネットユーザーは「夫の対応は非常に冷静だった。カーテンを下ろしただけで無礼な子どもを叱ったり追い出したりしなかった」とし、別の人は「その親にその子どもだ」と指摘した。
COVID-19のパンデミックが終わった後、旅行者が急増し、昨年日本に訪れた外国人観光客の数が3,690万人に達し、歴代最高を記録した。2019年の3,190万の記録を超えた数値だ。しかしそれに伴い「オーバーツーリズム(過剰観光)」問題も発生している。
富士山が遠くに見える山梨県河口湖のコンビニは、富士山を背景に写真を撮ろうとする観光客が多く集まり、事故の危険が高まり、地域住民が不便を訴えたため、大きなカーテンを設置した。
また、東京から南に1時間の距離にある鎌倉市もアニメ「SLAM DUNK(スラムダンク)」に登場した鉄道の踏切が有名になり、問題に直面している。鉄道の踏切で写真を撮ろうと訪れた観光客は信号を守らずに道を渡り危険を引き起こし、ゴミを無断投棄するなどの問題を起こし、住民の反発を買った。













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