
他の犬たちとは違い、両目の視力を完全に失った1匹の保護犬がいた。
多くの人は、この小さく白い犬が目が見えないために不幸で孤独な日々を送っているだろうと思っていた。
視覚障害があるせいで、なかなか引き取り手が現れず、犬は長い間、暗闇の中で孤独な時間を過ごしていた。
しかしある日、この犬に奇跡の手を差し伸べる人が現れた。
その人は、この犬を新しい家族として迎え入れた新しい飼い主だった。

物語の主人公は、アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴに住むトラン・レさんと、彼が飼う特別な犬「ジー」である。
保護施設で暮らしていた犬のジーは、白内障と緑内障のために両目を失明した。
しかし、飼い主トラン・レさんにとって、ジーが目が見えないことは何の問題にもならなかった。
ジーはほかの犬と同じように愛される資格を持つ、かけがえのない存在だったからである。
温かい家族に迎えられた後、ジーは保護施設で過ごしていた頃とは比べものにならないほど、明るく活発な性格に変わった。
中でもジーが一番楽しみにしているのは、トラン・レさんとのボール遊びの時間だという。
トラン・レさんが公開した動画の中には、ジーが緑色のボールを追いかけ、全力で走り出す姿が映っている。
視覚を失ったジーは、耳と鼻などほかの感覚を駆使し、ボールの位置を正確に探り当てている。
転がるボールの音、わずかな振動、そして匂いに集中し、ジーは全身の神経を集中させながら、ボールを追いかける。その姿は、どんな犬よりも情熱的である。

ジーは視覚障害があっても、愛され幸せに生きることに何の支障もないことを身をもって証明して見せた。
白内障と緑内障で視力を失っても、ボール遊びを思い切り楽しむ姿は、多くの人々に深い感動を与えている。
偏見にとらわれず、愛情に包まれて暮らすジーの姿に、ネット上では「これぞ本当の家族の愛」、「感動しました。障がいは少し不便なだけ」、「ジーを引き取ってくれてありがとう。最高の飼い主さんです」、「懸命に生きるジーの姿に元気をもらいました」といった温かいコメントが相次いでいる。













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