
伝統的にビットコインなどの暗号資産が強気相場を示し、「アップトーバー(Uptober:10月を意味するOctoberの“Oc”を“Up”に置き換えた造語)」と呼ばれてきた10月の暗号資産市場は、2018年以来初めて下落に転じた。
ビットコインは約7%の下落を記録した。では、この下落傾向は11月も続くのだろうか。
一般的に、11月は暗号資産にとって最も成績の良い月とされる。過去データによると、10月の平均上昇率が19%だったのに対し、11月は42%と最も高い伸びを示してきた。
このため、10月に振るわなかった暗号資産が11月には反発するとの期待が市場で広がっている。
しかし、今年は米中貿易摩擦の激化や流動性の低下、リスク資産回避の動きなどが重なり、暗号資産市場が弱気相場を維持する可能性が高いとの見方が出ている。
特に、米国政府の機能停止が長期化しており、米証券取引委員会(SEC)による上場投資信託(ETF)など各種商品の承認手続きが遅れていることも、相場回復を難しくしていると指摘されている。
一方、現時点で主要な暗号資産は軒並み下落している。
3日午前6時時点のグローバル仮想通貨情報サイト「CoinMarketCap」によると、ビットコインは24時間前比で0.40%下落し、11万33ドル(約1,695万2,314円)を付けている。
時価総額2位のイーサリアムは0.86%下落し、3,854ドル(約59万3,769円)で取引されている。
また、時価総額4位のリップルは0.87%安の2.49ドル(約384円)、5位のバイナンスコインは1.54%安の1,079ドル(約16万6,237円)、6位のソラナは1.41%安の184ドル(約2万8,348円)となっている。
CoinMarketCapは、こうした下落傾向について「リスク回避の動きが強まっている影響だ」と分析している。リスク回避により暗号資産デリバティブ市場の取引量が減少し、機関投資家が暗号資産ETF市場で利益確定に動いているとの見方を示した。














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