
鹿児島県の活火山・桜島が16日未明に噴火し、火山灰の降灰が見込まれるとして、気象庁は鹿児島県の一部および隣接する宮崎県に警報を発表した。地元メディア『ジャパンタイムズ』などが伝えた。
気象庁によると、今回の噴火では噴煙が最大約4400mまで立ち上り、大規模噴火に伴う火山灰が広範囲に拡散する可能性があるという。

公開された映像では、噴煙が暗い灰色の雲となって吹き上がり、その中で「火山雷」と呼ばれる閃光が確認された。火山雷は、火山灰同士の衝突で生じる強い静電気によって発生するとされる。
別の映像では、噴煙が上がる直前、火口の一部から噴火に伴うオレンジ色の火炎が鮮明に捉えられている。
気象庁は「降灰が予想される地域では、外出時に傘やマスクを使用し、車の運転は速度を落とすなど注意してほしい」と呼びかけた。桜島に対する噴火警戒レベルは、現在も入山を規制する3を維持している。
噴火警戒レベルは5段階で、最高の5では住民に避難が求められる。

鹿児島県の桜島は日本でも屈指の活発な火山として知られ、1985年には1年間で474回、2011年は969回、2013年には1,117回の噴火を記録している。
今年5月にも15日以降、約1週間にわたり連日の爆発的噴火が続き、火山灰は熊本県、宮崎県、大分県の一部にも達した。

5月の噴火回数は約130回に上り、昨年の46回を大きく上回った。
一方、政府の火山噴火予知連絡会は2月、桜島を含む重点8火山について「大規模噴火の兆候は認められない」との見解を示した。
清水洋委員長は「8火山のいずれにも、直ちに大規模噴火や住民避難を検討すべき明確な兆候は確認されていない」としつつ、「火山灰の収集など、継続的な調査は必要だ」と述べた。














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