
ブラジル連邦最高裁判所がジャイール・ボルソナーロ前大統領(70)に対して、27年の懲役刑の即時執行を命じた。前大統領が民主主義の転覆を試みた容疑で実刑判決を受けたのは、ブラジルの歴史上初めてだ。
Newsisの報道によると、25日(現地時間)のCNNやワシントン・ポスト(WP)など海外メディアによれば、ブラジル最高裁判所はボルソナーロ前大統領が2022年の大統領選挙で敗北した後、クーデターを企てた容疑で有罪判決を受けたにもかかわらず、最終控訴を行わないことにしたため、その判決を確定判決として処理し、刑の執行を開始するよう決定したという。
ボルソナーロ前大統領は軍事クーデターの企て、民主的法秩序の暴力的転覆の試みなどの容疑で27年3か月の重刑を言い渡され、8月から自宅軟禁中だった。しかし、22日に足首の電子タグ装着を切断して逃走を試みたため、即座に逮捕状が発付され、同日早朝に逮捕されたボルソナーロ前大統領は、ブラジリアにあるブラジル連邦警察庁本部に拘留された。彼は連邦警察庁本部に設けられた特別拘置施設で服役を開始する。
ボルソナーロ前大統領側の弁護団は逮捕直後に「正当な理由のない拘禁」として健康悪化を主張したが、最高裁判所はその後公開した映像でボルソナーロ前大統領がアイロンで足首の電子タグ装着を破壊したことを自ら認めた場面が映っていると明らかにした。彼は調査過程で「逃走の意図はなく、新しい薬物を服用したため幻覚症状があった」と主張したと伝えられている。
ボルソナーロ前大統領の事件は2022年の大統領選挙でルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ大統領に敗れた直後に始まった。連邦当局はボルソナーロ前大統領と側近たちが選挙敗北を覆すために違法な計画を組織したと見ている。彼の長年の政治的盟友である米国のドナルド・トランプ大統領は2024年の再選後、この問題を外交課題として扱ってきた。
トランプ大統領は7月、ボルソナーロ前大統領の起訴を「魔女狩り」と定義し、一部のブラジル産輸出品に高率の関税を課してブラジル司法当局を圧迫した。しかし最近、米政府はブラジルの主要輸出品に対する関税の例外措置を発表するなど、方針を緩和する姿勢を見せている。トランプ大統領はボルソナーロ前大統領の逮捕に関する質問に「ニュースを聞いていない」とし、「残念なことだ」と短く答えた。














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