
米国のベネズエラ軍事攻撃が迫っているとの分析が出た。
「ロイター通信」は今月22日、米政府関係者4人の話として「数日内にベネズエラのニコラス・マドゥロ政権制圧のための作戦で新たな段階に入る準備が整った」と伝えた。
このうち2人の米政府関係者は、ロイターに対し「マドゥロ政権を狙った新たな作戦の第一段階は秘密作戦になる可能性が高い」と語った。
別の高官は「米国は(ベネズエラ作戦に関して)あらゆる可能性を排除しない」とし、「ドナルド・トランプ米大統領は麻薬が我が国に流入するのを防ぎ、その責任者を裁きにかけるため、米国のあらゆる力を行使する準備ができている」と明かした。
ただしロイターは、新たな作戦が開始される正確な時期と範囲、トランプ大統領が最終決定を下したかどうかについては確認できなかったと伝えている。
米国、ベネズエラ上空飛行注意報を発令
ベネズエラに対するトランプ大統領の意図が依然として不明確な中、米連邦航空局(FAA)がベネズエラ上空を飛行する航空会社に注意報を発令し、緊張がさらに高まっている。
AP通信は23日、「FAAの注意報発令後、スペインやポルトガル、トルコ国籍などの航空会社の少なくとも6社が、ベネズエラ行きの便を相次いでキャンセルした」と報じた。ベネズエラ行きの便を中止した航空会社は、スペインのイベリア航空やポルトガルのTAP航空、チリのLATAM航空、コロンビアのアビアンカ航空、ブラジルのGOL航空などである。
トルコ航空は、24日から28日までベネズエラ行きの運航を中止すると発表した。

これに先立ちFAAは「ベネズエラ周辺の安全状況が深刻化し、軍事活動が高まっている」とし「この地域を飛行する航空会社は注意すべきだ」と呼びかけた。
さらに「特定できない脅威が、ベネズエラに離着陸する飛行機だけでなく、あらゆる高度の航空機に危険を及ぼす可能性がある」と警告した。
FAAの注意報発令は、米軍の軍事作戦が迫っているという信号として解釈された。
ベネズエラ上空飛行注意報の発令に関して、反米傾向にあるコロンビアのグスタボ・ペトロ大統領は、Xで「すべての国でラテンアメリカを行き来する通常の航空便が必要だ」とし「国家を封鎖することは人々を封鎖することであり、これは反人道的犯罪だ」と発言。さらに「どの国も、他国の内政に干渉してはならない」と声を上げた。
トランプ大統領が超法規的軍事行動を展開する真意は?
トランプ大統領は、今年9月から公海上でベネズエラの麻薬運搬船と推定される船舶への空爆を開始し、この過程で死亡した人は現在までに少なくとも80人に達している。
トランプ大統領が命じた米国の軍事作戦は当初、マドゥロ大統領を圧迫する手段に過ぎないとの分析があったが、今月16日に世界最大のフォード空母が率いる空母艦隊がカリブ海に配備され、状況が一変した。

現状を総合すると、米国がベネズエラを実際に侵攻する可能性が高いのは事実だが、まだベネズエラに対するトランプ大統領の明確な目標は明らかになっていない。
トランプ大統領は、現地メディアとのインタビューで、米国がベネズエラに対する軍事オプションを使うと述べながらも、進行役が「戦争をするということか」と尋ねると「いいえ」と答えた。
一部では、トランプ大統領がベネズエラの麻薬運搬船に対する空爆だけではマドゥロ政権を排除するのは難しい可能性があるため、全面侵攻のカードも検討しているのではと分析されている。
ただし、全面侵攻でもマドゥロ政権を終わらせられない可能性や、全面侵攻の過程で米軍の犠牲者が続出した場合、来年11月の中間選挙を前に支持層が崩れる可能性などを考慮し、本格的な爆撃作戦をためらっているのではないかとの推測も出ている。
さまざまな推測が飛び交う中、米ホワイトハウスは先週「トランプ大統領は、違法な麻薬を入手するベネズエラのテロリストを攻撃しており、残りの話はすべて推測に過ぎない」と述べた。














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