
欧州中央銀行(ECB)は、ロシアの凍結資産を担保にウクライナへ資金を供与する、総額1,400億ユーロ(約25兆円)規模の「賠償貸付」について、その財政的保証の提供を拒否した。ニューシスは関係者の話として、欧州委員会(EC)が提案したウクライナ向け貸付案はECBの権限を逸脱しているとの結論に至ったと、英紙『フィナンシャル・タイムズ(FT)』が2日(現地時間)に報じた。
欧州委員会は先に、国際決済機関「ユーロクリア・バンク」が流動性危機に陥る事態を避けるため、ECBが最終貸し手として機能できるかどうかを問い合わせた。
しかし、FTが入手したECB内部の分析によると、欧州委員会の提案はEU加盟国の財政的責任をECBに肩代わりさせるもので、事実上の政府直接融資に当たるとの結論が示されていた。これによりインフレを押し上げ、ECBの信頼性を損なう恐れがあるため、EU条約に違反するとの見解だ。
ロシア外務省のマリーヤ・ザハロワ報道官はタス通信の取材に対し「EUが凍結中のロシア資産を利用してウクライナへの賠償貸付を実施した場合、ロシアの対応は極めて厳しく、痛みを伴うものになる」と警告した。














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